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概算払と精算払:補助金はいつ入金されるのか(持続化・新事業進出ものづくり・省力化・デジタル化AIの資料で確かめた支払いの順番)

国の会計の法律では、補助金は「概算払」ができる経費に挙げられています。一方で、持続化補助金(第20回)、新事業進出・ものづくり補助金(第1回)、省力化投資補助金〈一般型〉の公募要領と手引きには概算払の記載が見当たらず、書かれているのは実績報告・額の確定の後の請求(精算払請求)でした。4つの制度の支払いの順番と補助事業実施期間を並べ、入金までに立て替える金額を計算例で示します。

更新公式ページの確認日 2026年10月1日補助金ちず 編集部

概算払と精算払入金は額の確定の後補助金ちず
写真: Kelly Sikkema(Unsplash)

補助金がいつ入金されるかは、資金繰りに直結します。国の補助金の支払い方には、事業が終わって額が確定した後に払う「精算払」と、額の確定の前に見込みで払う「概算払」があります。

結論から書くと、このページで確かめた4つの国の補助金の資料では、概算払の記載は見当たらず、書かれていたのは「実績報告 → 額の確定 → 請求 → 支払」の順番でした。つまり、事業にかかる費用はいったん全額を自分で支払い、補助金はその後に入ってきます。

支払いの2つの形

精算払

  1. 1事業の実施と支払い
  2. 2実績報告
  3. 3額の確定
  4. 4請求
  5. 5入金

概算払

  1. 1交付決定
  2. 2額の確定の前に支払い
  3. 3事業の実施
  4. 4実績報告・額の確定
  5. 5払いすぎた分は返還

法律では、補助金は概算払ができる経費

国の支払いのルールを定めた会計法と、その政令の予算決算及び会計令は、概算払について次のように定めています。

  • 会計法第22条:経費の性質上、前金または概算で支払わなければ事務に支障を及ぼすような経費で政令で定めるものについては、前金払または概算払をすることができる。
  • 予算決算及び会計令第58条:概算払ができるのは、旅費、官公署に対し支払う経費、委託費、「補助金、負担金及び交付金」などに限る。補助金などについて概算払をする場合は、各省各庁の長は財務大臣に協議することを要する。

額の確定の前に払った補助金が確定した額を上回ったときは、補助金適正化法第18条第2項により、期限を定めて返還が命じられます。法律上は補助金に概算払を使うことができますが、実際に概算払をするかどうかは、それぞれの補助金の交付規程や公募要領で決まります。持続化・新事業進出・ものづくり・省力化は事務局を通じて交付される補助金で、会計法の規定と各事業の交付規程がどう対応しているかは当サイトでは確かめていません。

4つの制度の資料に書かれた支払いの順番

制度 資料に書かれた支払いの順番 概算払の記載
持続化補助金(第20回) 公募要領の注意事項に「補助金は後払いです」。流れ図は実績報告書の提出 → 補助金額の確定 → 補助金の請求 → 補助金の交付。操作手引きの題名は「実績報告・精算払請求」 見当たらない
新事業進出・ものづくり(第1回) 流れ図は ⑦実績報告 → ⑧確定検査(交付額の確定)→ ⑨補助金の請求 → ⑩補助金の支払 見当たらない
省力化〈一般型〉(第8回) 公募要領に「補助金の支払については、原則として補助事業終了後に補助事業実績報告書の提出を受け、補助金額の確定後の精算払となります」。手引きは確定通知を受け取ったら精算払請求 → 振り込み 見当たらない
デジタル化・AI〈通常枠〉 手続きの流れは実績報告の提出 → 補助金の額の確定、補助金の交付 見当たらない

「見当たらない」は、当サイトが各資料のテキストを「概算」で全文検索して、該当する記載が無かったことを示します(持続化補助金は第20回の公募要領と第19回用の操作手引き、省力化投資補助金は第8回の公募要領と実績報告の手引き)。

「原則として…精算払」と書いているのは、この4つの中では省力化投資補助金〈一般型〉の公募要領です。ほかの制度については、資料に書かれた順番が精算払の形になっている、というところまでが確かめられた事実です。

請求は自分から出す

額が確定しても、自動的に振り込まれるわけではありません。省力化投資補助金の手引きは、確定通知書を受け取ったら、マイページのステータスが「額の確定(精算払請求待ち)」のときに「精算払請求」ボタンから請求するよう案内しています。持続化補助金の操作手引きも、実績報告の後にマイページで「精算払請求を開始する」から請求書を作り、「補助金額」と「精算払請求額」が正しいかを確かめて提出する手順です。

立て替える期間:補助事業実施期間を並べる

入金は額の確定の後なので、業者への支払いから入金までは自分で資金を用意します。その期間の目安になる補助事業実施期間を並べます。

制度 補助事業実施期間 実績報告の期限
持続化補助金(第20回) 交付決定日から2028年3月31日まで 完了から30日を経過した日か2028年4月10日の早い方
新事業進出・ものづくり(第1回) 革新的新製品・サービス枠:交付決定日から10か月以内(採択発表日から12か月以内)/新事業進出枠・グローバル枠:交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内) 完了から30日を経過した日か補助事業完了期限日の早い方
省力化〈一般型〉(第8回) 交付決定日から17か月以内(採択発表日から19か月以内) 完了から30日を経過した日か補助事業完了期限日の早い方
デジタル化・AI〈通常枠〉 交付決定日から6か月間程度(実績報告を含む) 同左

実績報告の後には確定検査があり、その後に請求します。確定検査から入金までにかかる日数の記載は、当サイトが確かめた資料の範囲では見つけられませんでした。実績報告と確定検査の中身は実績報告と確定検査にまとめています。

計算例:いくら立て替えるか

補助率1/2、補助対象経費1,200万円(税抜き)の設備を導入する場合を、当サイトが計算します。

時点 お金の動き 手元から出ている額(累計)
設備の代金を支払う 1,200万円を支払う 1,200万円
実績報告・確定検査 動きなし 1,200万円
額の確定・請求の後 補助金600万円(1,200万円×1/2)が入金 600万円

補助金の分を含めて、いったん経費の全額を支払う必要があります。確定検査で経費の一部が対象外になれば、入金額はその分減ります。補助率ごとの自己負担は補助率ごとの自己負担の早見表、計算のしかたは補助率と上限額の計算で扱っています。

資金の手当てについて資料に書かれていること

  • 金融機関の確認書:新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金〈一般型〉は、補助事業の資金を金融機関から調達する場合、金融機関による事業計画の確認を受けて確認書を出すよう求めています。自己資金だけで行う場合、新事業進出・ものづくり補助金では提出不要です。
  • 審査での扱い:両制度とも、審査項目に「金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか(見込まれるか)」があります(事業計画書と審査項目)。
  • 補助金で買う設備を担保にするとき:処分制限財産に担保権を設定することは原則認められませんが、補助事業を行うために必要な資金調達をする場合に限り、担保権の実行時に納付することを条件に、事前に事務局の承認を受けて認められます(新事業進出・ものづくり、省力化〈一般型〉の公募要領。新事業進出・ものづくりは建物等への根抵当権の設定を認めていません)。詳しくは処分制限期間とは。

入金した後の扱い

補助金は、入金された後も条件に違反すれば返還を求められることがあります(返還・取消・加算金)。税金の扱いは、持続化補助金の公募要領が「補助金の額の確定を受けた事業年度における収益」、新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金〈一般型〉の公募要領が「支払を受けた事業年度における収入」として計上するとしています(補助金に税金はかかる?)。

関連

出典

よくある質問

補助金を事業の途中で先にもらうことはできますか?

国の会計の法律(会計法第22条、予算決算及び会計令第58条)では、補助金は概算払ができる経費に挙げられています。ただし、このページで確かめた持続化補助金(第20回)、新事業進出・ものづくり補助金(第1回)、省力化投資補助金〈一般型〉(第8回)、デジタル化・AI導入補助金〈通常枠〉の公募要領には、概算払の記載は見当たりませんでした。書かれているのは、実績報告と額の確定の後に請求して支払われる順番です。

入金までの間のお金はどうすればよいですか?

持続化補助金の公募要領は、補助事業遂行の際には自己負担が必要で、補助金は後払いだとしています。新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金〈一般型〉の審査では、金融機関等からの資金調達が見込めるかも見られます。金融機関から資金提供を受けて事業を行う場合は、金融機関による確認書の提出が必要です。

この記事の更新

  • 2026年10月1日初版。概算払の記載の有無は、4制度の公募要領と持続化・省力化の手引きを当サイトが全文検索して確認

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