補助金ちず

申請の基礎

小売店が使える補助金:チラシ・改装(持続化)、レジ(デジタル化・AI導入)、省力化、空き店舗への出店、展示会の使いどころ

小売店が使える補助金を、販促と店舗改装(持続化補助金。商業は従業員5人以下)、POSレジ・券売機と会計ソフト(デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠)、人手不足の省力化(省力化投資補助金のカタログ注文型)、空き店舗への出店(市区町村の補助)、商談会・展示会への出展(府・市の補助)に分けて、小売店の目線で整理します。ネット販売だけの店が対象外になる制度など、小売ならではの注意点も並べます。

更新公式ページの確認日 2026年10月1日補助金ちず 編集部

業種別小売店が使える補助金補助金ちず
写真: Erwan NONON(Unsplash)

小売店に向けた「小売店専用」の国の補助金は、2026年10月1日時点で当サイトが確認した範囲にはありません。使えるのは、業種を問わない制度のうち小売店の投資に当てはまる部分と、市区町村の商店街・空き店舗の制度です。目的ごとに整理します。

目的ごとの候補

チラシ・看板・ECサイト・店舗改装

持続化補助金(商業は従業員5人以下)

POSレジ・券売機と会計ソフト

デジタル化・AI導入補助金(インボイス枠)

人手不足を機械で補う

省力化投資補助金(カタログ注文型)

商店街の空き店舗に出店

市区町村の空き店舗出店補助

卸先・取引先を広げる商談会

府・市の展示会出展補助

持続化補助金:販促と店舗の改装

小規模事業者の販路開拓等を補助します。小売業などの商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は、常時使用する従業員が5人以下なら小規模事業者です。第20回は上限50万円(特例で最大250万円)、補助率2/3、申請の締切は2026年12月15日17:00、商工会・商工会議所の様式4の発行受付は12月4日までです(持続化補助金とは)。

公募要領の例示のうち、小売店に当てはまるものを抜き出しました。

経費 対象になる例 小売店で気をつける点
機械装置等費 衛生向上や省スペース化のためのショーケース パソコン・タブレット・事務用プリンターなど汎用性の高いものは対象外。単なる取替え更新で新たな販路開拓につながらないものも対象外
広報費 チラシ・カタログの外注や発送、看板作成・設置、新聞・雑誌広告、インターネット広告、SNS広告、DMの発送 申請額の上限30万円(税込)。商品・サービスの宣伝が載っていない販促品や、名刺、フランチャイズ本部が作る広告物の購入は対象外
ウェブサイト関連費 商品販売のためのウェブサイト(ECサイト)の作成や更新、掲載する宣材写真の制作 申請額の上限30万円(税込)。ウェブサイト関連費だけでは申請できない
ウェブサイト関連費 POSソフト 補助事業計画の「業務効率化(生産性向上)の取組内容」に書いた場合に限る
委託・外注費 店舗改装・バリアフリー化工事、利用客向けトイレの改装工事 住宅兼店舗の住宅部分、建物の増築・増床は対象外。50万円(税抜き)以上の外注工事は処分制限財産になる

なお、販売している商品の仕入は「通常の事業活動に係る経費」として対象外です。フランチャイズ加盟店は、自社内部やフランチャイズチェーン本部との取引(本部指定の機器を本部以外から買う場合も含む)が対象外になる点にも注意が必要です。店舗改装の細かな決まりは店舗改装・空き店舗活用の補助金にまとめています。

デジタル化・AI導入補助金:POSレジ・券売機と会計ソフト

インボイス枠(インボイス対応類型)は、インボイス制度に対応した「会計」「受発注」「決済」の機能を持つソフトウェアと、あわせて使うハードウェアを補助します。IT導入支援事業者と一緒に申請するしくみです(デジタル化・AI導入補助金2026とは)。

対象 補助率 補助額
ソフトウェア(補助額50万円以下の部分) 中小企業3/4以内、小規模事業者4/5以内 50万円以下
ソフトウェア(補助額50万円超の部分) 2/3以内 50万円超〜350万円以下
PC・タブレット等 1/2以内 10万円以下
レジ・券売機等(POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機) 1/2以内 20万円以下
  • ハードウェアのみの申請はできません。ハードウェアはソフトウェアの使用に資するものであることが条件です。
  • 次の締切(6次)は2026年10月30日(金)17:00、交付決定は12月10日(予定)です。

計算例(小規模事業者の小売店。当サイトの計算):会計・決済のソフト40万円+POSレジ30万円 → ソフト40万円×4/5=32万円、レジ30万円×1/2=15万円(上限20万円より低い) → 合計47万円。

持続化補助金とデジタル化・AI導入補助金の違いは比較ページにまとめています。

省力化投資補助金:カタログから選ぶ

人手不足への対応として、事務局のカタログに登録された省力化製品を、販売事業者と共同で導入する「カタログ注文型」があります。補助率は1/2以下で、補助上限額は申請時点の従業員数で決まります(省力化投資補助金とは)。自分の店の業務に合う製品があるかは製品カタログで確かめられます。

空き店舗への出店:市区町村の補助

商店街の空き店舗に出店する場合、市区町村が改装費や家賃を補助していることがあります。2026年10月1日に当サイトが確認した例では、東京都北区が改修費の2/3(生鮮三品の販売店舗は上限200万円、その他は100万円)と家賃の一部を2年間、神戸市が店舗賃借料と改装費の1/6(兵庫県と合わせて1/3、市の上限75万円)を補助しています(3市区の比較)。

小売店が気をつけたい点:

  • ネット販売だけの店は対象外になる制度があります。北区は「インターネット販売のみを行うもの」、神戸市は訪問販売・カタログ販売・ネット販売・移動販売等を主とする無店舗小売業を対象外としています。
  • フランチャイズの加盟店も、北区(ナショナルチェーン・フランチャイズチェーン等の加盟店・支店)、神戸市(大手フランチャイズ店の類)で対象外です。
  • 開店後に商店会(商店街)への加入を求める制度があります(北区・神戸市)。

商談会・展示会への出展

卸先や取引先を広げるための展示会・商談会の出展料も、持続化補助金の展示会等出展費や、都道府県・市の出展補助の対象になります。ただし、大阪府の出展支援は「一般消費者に対するその場での販売を主な開催目的とするもの」を対象外とし、BtoBで商談が主目的の展示商談会に限っています。持続化補助金も「販売のみを目的とし、販路開拓に繋がらないもの」を対象外としています。大阪府の令和8年度の受付は、2026年8月12日に終了しています(販路開拓・展示会出展の補助金)。

商店街の組織向けの補助

商店街の組織(商店街振興組合・事業協同組合・任意団体など)が申請する補助もあります。例として、石川県のページには、令和6年能登半島地震の影響を受けた商店街のにぎわい創出の取組を支援する「商店街にぎわい創出事業補助金」(8次公募)が載っています。対象は石川県内の商店街等組織(と民間事業者との連携体)で、定額補助(10/10)・1組織あたり上限100万円・下限30万円、4次締切は2026年10月8日です。個々の店が単独で申請する制度ではありません。被災地以外の商店街向けの国の補助は、当サイトでは未確認です。

関連

出典

よくある質問

POSレジだけを買い替えたいのですが、補助の対象になりますか?

デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠(インボイス対応類型)では、POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機が補助率1/2以内・20万円以下で対象になりますが、「ハードウェアのみの申請は不可」とされていて、会計・受発注・決済の機能を持つソフトウェアと一緒に申請します。持続化補助金では、POSソフトは補助事業計画の業務効率化(生産性向上)の取組内容に書いた場合に限り対象です。

ネットショップだけの店でも使えますか?

持続化補助金はECサイトの作成などをウェブサイト関連費として対象にしています(申請額の上限30万円、単独では申請不可)。一方、空き店舗への出店補助は実店舗が前提で、東京都北区は「インターネット販売のみを行うもの」、神戸市はネット販売等を主とする無店舗小売業を対象外としています。

この記事の更新

  • 2026年10月1日初版。持続化補助金は第20回、デジタル化・AI導入補助金は6次締切、自治体の制度は2026年10月1日に確認した内容

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