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申請の基礎

販路開拓・展示会出展の補助金:持続化補助金の展示会等出展費と、府・市の出展補助(大阪府・市川市)の違い

販路開拓や展示会出展に使える補助金を、国の小規模事業者持続化補助金(第20回)と、都道府県・市の展示会出展補助(大阪府・千葉県市川市)で並べます。対象になる経費・補助率・上限の違い、同じ出展料に補助を重ねるときの決まり、交付決定と出展の順番、予算の到達で締切より前に受付が終わった大阪府の例を整理します。

更新公式ページの確認日 2026年10月1日補助金ちず 編集部

目的別展示会の出展料どこまで補助?補助金ちず
写真: Jakub Żerdzicki(Unsplash)

販路開拓や展示会への出展に使える補助金は、大きく国の小規模事業者持続化補助金と、都道府県・市区町村の展示会出展補助の2つに分かれます。持続化補助金はチラシ・ウェブサイト・展示会などの販路開拓をまとめて補助します。この記事で比べた大阪府・市川市の制度は、展示会の出展にかかる経費に絞った補助です。

この記事では、持続化補助金の第20回公募要領と、2026年10月1日に当サイトが確認した大阪府・千葉県市川市の制度を並べます。

販路開拓の補助の層

国持続化補助金。小規模事業者の販路開拓等(チラシ・ウェブサイト・展示会・店舗改装など)
都道府県展示商談会の出展料の補助(例:大阪府)
市区町村展示会の出展料・装飾費などの補助(例:千葉県市川市)

持続化補助金で対象になる販路開拓の経費

持続化補助金〈一般型 通常枠〉は、小規模事業者(商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下)の販路開拓等の取組を補助します。第20回は上限50万円(特例で最大250万円)、補助率2/3です(持続化補助金とは)。

販路開拓に関係する経費の区分は次のとおりです。

経費の区分 公募要領の内容 気をつける点
広報費 チラシ・カタログの外注や発送、新聞・雑誌広告、看板、インターネット広告、SNS広告など 申請額の上限は30万円(税込)。広報費だけでは申請できない
ウェブサイト関連費 販路開拓等のためのウェブサイト・ECサイトの作成や更新など 申請額の上限は30万円(税込)。ウェブサイト関連費だけでは申請できない
展示会等出展費 展示会への出展・商談会への参加の経費。出展料等に加え、運搬費・通訳料・翻訳料も対象(オンラインの展示会・商談会を含む) 運搬費のうちレンタカー代・ガソリン代・駐車場代等は除く
旅費 展示会・商談会の会場との往復など、計画に基づく販路開拓の旅費 国の旅費の支給基準を踏まえた基準で計算。日当・タクシー代・視察やセミナー参加の旅費は対象外
借料 自社で開くイベント・商品PRイベントの会場を借りる費用 出展ではなく自社開催のときはこの区分

展示会等出展費で対象外になるもの

公募要領は、次の展示会等出展費を対象外としています。

  • 国(国以外の機関が、国から受けた補助金等により実施する場合を含む)により出展料の一部助成を受けるもの
  • 請求書の発行日や出展料等の支払日が交付決定日より前となるもの(出展の申込みは交付決定前でもよい)
  • 販売のみを目的とし、販路開拓に繋がらないもの
  • 補助事業期間外に開催される展示会等のもの
  • 選考会・審査会(○○賞)等への参加・申込費用、飲食費を含んだ商談会参加費等

第20回の申請受付は2026年11月5日(木)から12月15日(火)17:00まで、その前に商工会・商工会議所の事業支援計画書(様式4)の発行受付が12月4日(金)で締め切られます。

都道府県・市の出展補助(例)

自治体の展示会出展補助は、対象経費・補助率・対象の展示会の条件が制度ごとに違います。持続化補助金の展示会等出展費と並べると次のようになります。

項目 持続化補助金(第20回) 大阪府(令和8年度) 千葉県市川市(令和8年度)
主な対象者 小規模事業者 府内に主たる事務所・事業所がある中小企業者(みなし大企業を除く)。常時使用する従業員が1人以上 市内の中小企業者で、市が定める要件に該当するもの
対象経費 出展料等・運搬費・通訳料・翻訳料(ほかの区分の経費も一緒に申請できる) 展示商談会の出展小間料金だけ(主催者と小間契約を交わしたもの) 会場使用料、会場の設営・装飾の経費、会場運営の電気・水道料金・通信費
補助率 2/3 2/3 1/2以内
上限・下限 上限50万円(申請全体。特例で最大250万円) 下限10万円・上限200万円 上限30万円
対象の展示会 オンラインの展示会・商談会を含む 国内・対面で、BtoBが対象・商談が主目的のもの。その場での一般消費者への販売が主目的のもの、オンライン上のみのものは除く 国内で開催されるもの(オンラインは事業目的に沿えば対象)
そのほかの要件 商工会・商工会議所の様式4 賃金引き上げに向けた宣言書(給与支給総額を1年後に2.0%以上上げる目標)。府の会計年度に1回限り 国・他の地方公共団体等から同じ目的の補助を受けていないこと
申請期間 2026年11月5日〜12月15日17:00 2026年7月1日〜12月18日17時(予算に達したら期間内でも終了) 2026年4月1日〜2027年2月26日(予算に達し次第終了・先着順)

大阪府:申請期間の締切より約4か月早く受付が終わった

大阪府のページには「申請受付を終了しました。(令和8年8月12日 12時00分)」と書かれています。募集ページの申請期間は12月18日までで、「締切前に予算上限に達した場合は、申請期間内であっても受付を終了します」とされていました。受付終了の後の申請は「繰上げ受付対象」として扱われ、取下げなどで予算に残額が出た場合だけ受け付けるとされています。

自治体の出展補助には、このように先着で予算がなくなった時点で終わるものがあります。申請期間の終わりまで開いているとは限りません。

市川市:枠ごとに受付が止まることも

市川市は、令和7年度に交付実績のない事業者の「新規申請枠」(2026年10月30日まで)と、実績のある事業者の「継続申請枠」に予算を分けています。市のページには「継続申請枠については上限に達したため、申請受付を一旦停止」と書かれています(2026年10月1日に当サイトが確認)。申請は展示会に出展する前に行う必要があります。

いくらになるか(計算例)

補助額は「対象経費×補助率」と「上限」の低い方です(補助率と上限額の計算)。

制度 例 計算 補助額
持続化補助金 出展料45万円+運搬費15万円=60万円 60万円×2/3=40万円(上限50万円より低い) 40万円
大阪府 出展小間料金45万円 45万円×2/3=30万円 30万円
大阪府 1小間8万円を2小間で16万円 1小間の料金が税抜15万円未満 対象外
市川市 会場使用料50万円+装飾費30万円=80万円 80万円×1/2=40万円 → 上限30万円 30万円

大阪府の上限200万円に届くのは、小間料金が300万円のときです(300万円×2/3。当サイトの計算)。大阪府は「1小間(最低申込小間)の料金が税抜15万円(=補助額10万円)未満の場合は対象となりません」としていて、小さな小間を複数借りても下限を満たしたことにはなりません。

補助を重ねるとき

  • 持続化補助金は、国(国から受けた補助金等で国以外の機関が実施する場合を含む)から出展料の一部助成を受ける展示会を対象外にしています。
  • 大阪府の事業は、募集ページで「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金活用事業」とされています。これが持続化補助金の対象外の定めに当たるかどうかは、当サイトでは判断していません。重ねて使いたいときは、両方の事務局に確かめてください。
  • 市川市は、国・他の地方公共団体・公益財団法人千葉県産業振興センター等から、目的を同じくするほかの補助を受けていないこと(受ける見込みもないこと)を条件にしています。

制度の重ね方の考え方は補助金は併用できる?にまとめています。

出展までの順番

展示会出展の補助の順番

  1. 1募集要項・公募要領を読む
  2. 2交付申請
  3. 3交付決定
  4. 4出展料の請求・支払い
  5. 5出展
  6. 6実績報告
  7. 7補助金の受け取り

持続化補助金は、出展の申込みだけは交付決定前でもよいとされていますが、請求書の発行と支払いは交付決定日以後である必要があります。

  • 交付決定より前に契約・支払いをした経費は、原則として対象になりません(交付決定の前に着手してはいけない理由)。
  • 市川市のよくある質問では、自社の都合で出展を辞退した場合は、出展料や装飾費を払っていても補助金は交付されないとされています。自然災害などで展示会が中止・延期になった場合は、返金等を差し引いた自己負担額の1/2が交付されます。

関連

出典

よくある質問

展示会の申込みを交付決定の前にしてしまいました。持続化補助金の対象外になりますか?

公募要領は、展示会等の出展について「出展申込みは交付決定前でも構いません」としています。ただし、請求書の発行日や出展料等の支払日が交付決定日より前になるものは対象外です。

オンラインの展示会も対象になりますか?

持続化補助金の展示会等出展費は「オンラインによる展示会・商談会等を含む」とされています。大阪府の出展支援は「オンライン上のみで開催されるもの」を対象外としています。市川市はよくある質問で、事業目的に沿うと判断される展示会であれば対象で、申請前に連絡してほしいとしています。

この記事の更新

  • 2026年10月1日初版。持続化補助金は第20回公募要領(第8版)、大阪府・市川市は2026年10月1日に確認したページの内容

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