申請の基礎
補助金で不採択になったら:理由は教えてもらえるか、次の回に出し直せるか(国の4つの補助金の公募要領の記載)
補助金で不採択になったとき、理由は開示されるのか、異議は申し立てられるのか、次の公募回に申請し直せるのか。新事業進出・ものづくり補助金、省力化投資補助金〈一般型〉、デジタル化・AI導入補助金2026、持続化補助金の公募要領・マニュアルの記載を並べます。審査に入る前に不採択になる条件と、次の回に申請できなくなる場合もまとめます。
審査のある補助金では、要件を満たしていても不採択になることがあります。持続化補助金の公募要領は、冒頭で「本補助金は、審査があり、不採択になる場合があります」と注意し、計画審査では「総合的な評価が高いものから順に採択を行います」としています(印字 P.33)。
不採択になったときに気になるのは、理由を教えてもらえるかと、次の回に申請し直せるかです。国の4つの補助金の公募要領とマニュアルの記載を並べました。
理由の開示と再申請:4つの制度の記載
| 制度(公募回) | 理由の開示 | 異議申立て | 次の回への再申請 |
|---|---|---|---|
| 新事業進出・ものづくり(第1回) | 受け付けない | 受け付けない | 「事業計画の見直しを行った上で、再度申請することができます」 |
| 省力化投資〈一般型〉(第8回) | 受け付けない。審査結果は不採択者にも通知するが、詳細な内容には答えない | 受け付けない | 公募要領に再申請についての記載は見当たらない |
| デジタル化・AI導入2026〈通常枠〉 | 審査内容は開示しない。不採択理由は「事務局から通知する事項以外は開示しない」 | 記載は見当たらない | マニュアルは、不採択後に交付申請の破棄を行わないと再申請ができない場合があるとしている |
| 持続化〈一般型 通常枠〉(第20回) | 記載は見当たらない。採択審査は非公開で、ヒアリングは行わない | 記載は見当たらない | 申請できない事業者として挙げられているのは、採択を受けて補助事業を実施した事業者など。不採択の事業者は挙げられていない |
「見当たらない」は、当サイトが公募要領(デジタル化・AI導入補助金は公募要領と交付申請のマニュアル)を読んで記載を見つけられなかったことを示します。
各制度の原文
- 新事業進出・ものづくり補助金(第1回):「なお、採択結果についての理由開示及び異議申立は一切受け付けておりません。」(公募要領 P.39)「本補助金の補助金交付候補者として不採択となった事業者は、事業計画の見直しを行った上で、再度申請することができます。」(P.11)。前身のものづくり補助金の採択結果ページも、理由開示と異議申し立てを受け付けず「ご照会への回答はいたしかねます」としています。
- 省力化投資補助金〈一般型〉(第8回):「なお、補助金交付候補者の『採択結果』についての理由開示及び異議申し立ては一切受け付けておりません。」(公募要領 P.2)「審査結果の公表後、採択者及び不採択者に対して事務局から審査結果を通知します。なお、審査結果の詳細な内容についてはお答え致しかねます」。
- デジタル化・AI導入補助金2026:公募要領は2026年8月28日の改訂で、「採択・不採択に関わらず審査内容・不採択理由については開示しない」を、「採択・不採択に関わらず審査内容については開示しない」「不採択理由については、事務局から通知する事項以外は開示しない」に改めました。交付申請のマニュアルには「不採択理由通知メール 不採択となった申請者に対して、不採択理由を通知します。」とあります。
- 持続化補助金(第20回):「採択審査は非公開で提出資料により行います。提案内容に関するヒアリングは実施しません」(公募要領 P.32)。
審査に入る前に不採択になる場合
点数で負けたのではなく、要件や書類の問題で審査の対象にならなかった場合もあります。公募要領に書かれている主なものです。
| 不採択になる条件 | 書かれている制度 |
|---|---|
| 申請内容や提出書類に不備や不足がある(審査対象とならず不採択) | 新事業進出・ものづくり |
| 差し戻された不備を訂正期限までに解消しなかった | 省力化〈一般型〉 |
| 計上した経費の大半が補助対象外 | 持続化、省力化〈一般型〉 |
| 申請者自身が事業計画を作成していない(作成自体を申請者以外が行った) | 新事業進出・ものづくり |
| 外部の支援を受けたのに、支援者名・報酬を記載していない | 省力化〈一般型〉 |
| 過去・申請中の補助金や委託費の実績を記載していない | 省力化〈一般型〉 |
| 口頭審査の日時の調整がつかない、本人が対応しない | 省力化〈一般型〉 |
| 自ら検討しているような記載が見られない | 持続化 |
審査で何が評価されるかは補助金の事業計画書は何を審査されるか、加点の中身は補助金の加点項目とはで並べています。
次の回に申請できなくなる場合
不採択そのものではなく、申請の中身によっては、次の回以降の申請ができなくなります。
- 虚偽の申請:新事業進出・ものづくり補助金は「故意又は重過失により、虚偽の内容で申請した場合、次回以降の公募への申請も一切受け付けません」(P.25)。省力化〈一般型〉も「虚偽の内容を申請した場合、次回以降の公募への申請ができなくなります」。
- 他社と同じ・よく似た計画:省力化〈一般型〉は、他の法人・事業者と同一または酷似した内容の事業を申請した場合、「1回目は次回公募の申請不可、2回目以降は次回と次々回の公募への申請ができなくなります」としています。
不採択のあとに確かめる順番
不採択のあとに確かめること
- 1事務局からの通知の内容を読む
- 2要件・書類の不備が無かったか点検する
- 3審査項目と加点項目に照らして計画を見直す
- 4次の公募回の公募要領を読む(内容が変わる)
- 5再申請の手続き(交付申請の破棄など)を確かめる
公募回が変わると、要件・加点・審査項目が変わることがあります。
次の回の公募要領は、前の回と同じとは限りません。たとえばデジタル化・AI導入補助金2026は、公募期間中の改訂で不採択理由の扱いを変えています。
関連
出典
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)1.3版(確認日 2026-10-01)
- ものづくり補助金 採択結果(ものづくり補助金総合サイト)(確認日 2026-10-01)
- 中小企業省力化投資補助事業(一般型)公募要領(第8回公募)(確認日 2026-10-01)
- デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)(確認日 2026-10-01)
- デジタル化・AI導入補助金2026 交付申請の手引き(申請マニュアル)(確認日 2026-10-01)
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉公募要領 第8版(第20回)(確認日 2026-10-01)
よくある質問
不採択の理由を事務局に問い合わせれば教えてもらえますか?
新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金〈一般型〉の公募要領は、採択結果についての理由開示と異議申立てを一切受け付けないとしています。デジタル化・AI導入補助金2026は、不採択理由を事務局から通知する事項以外は開示しないとしており、マニュアルでは不採択となった申請者に不採択理由を通知するメールがあると説明しています。
不採択になった事業計画で、次の回に申請できますか?
新事業進出・ものづくり補助金(第1回)の公募要領は、不採択となった事業者は「事業計画の見直しを行った上で、再度申請することができます」としています。ほかの制度は、申請する回の公募要領で、申請できない事業者の条件を確かめる必要があります。
この記事の更新
- 2026年10月1日初版。4制度の公募要領・マニュアルの記載から作成
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