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申請の基礎

業務改善助成金とは(令和8年度):3つのコースと助成率、都道府県ごとの申請期限(最低賃金の発効日の前日)

事業場内最低賃金を引き上げ、生産性向上の設備投資等を行う中小企業・小規模事業者に、費用の一部を助成する業務改善助成金。令和8年度の50円・70円・90円の3コースの上限額、助成率(1,050円未満は4/5)、令和7年度からの変化と、47都道府県の申請期限(地域別最低賃金の発効日の前日か11月30日の早い方)を一覧にしました。

更新公式ページの確認日 2026年9月30日補助金ちず 編集部

業務改善助成金申請期限は県ごとに違う補助金ちず
写真: Michaela(Unsplash)

業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げ、あわせて生産性向上に役立つ設備投資等(機械設備の導入やコンサルティングなど)を行った中小企業・小規模事業者に、設備投資等の費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。上限は最大600万円です。

申請期限が都道府県ごとに違うのがこの制度の大きな特徴です。令和8年度の申請期間は「令和8年9月1日〜申請事業場の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日又は11月30日のいずれか早い日」。最低賃金が10月1日に上がる都道府県では、9月30日が期限です。

手続きの順番

  1. 1賃金引上げと設備投資の計画を立てる
  2. 2労働局へ交付申請
  3. 3交付決定
  4. 4設備投資等と賃金引上げ
  5. 5事業実績報告
  6. 6助成金の支給

賃金の引上げと設備投資は、交付決定の後に実施するものが対象です。

3つのコースと上限額

引き上げる額でコースが決まり、引き上げる労働者の数で上限額が決まります。事業場の規模が30人未満の事業者は、1人・2〜3人の区分で上限額が高くなります。

コース(引上げ額) 引き上げる労働者数 上限額(30人未満の事業者) 上限額(それ以外)
50円コース(50円以上) 1人 40万円 30万円
2〜3人 70万円 40万円
4〜5人 70万円 70万円
6〜7人 90万円 90万円
8人以上 110万円 110万円
10人以上※ 130万円 130万円
70円コース(70円以上) 1人 50万円 40万円
2〜3人 100万円 50万円
4〜5人 130万円 130万円
6〜7人 180万円 180万円
8人以上 230万円 230万円
10人以上※ 300万円 300万円
90円コース(90円以上) 1人 100万円 90万円
2〜3人 240万円 150万円
4〜5人 270万円 270万円
6〜7人 360万円 360万円
8人以上 450万円 450万円
10人以上※ 600万円 600万円

※10人以上の区分は、特例事業者が10人以上の労働者の賃金を引き上げる場合に対象です。引き上げる労働者は雇用保険の被保険者で、事業場内最低賃金の計算は雇入れ後6か月を経過した労働者が対象です。助成対象経費の下限は10万円です(交付要綱)。

助成率と計算

引上げ前の事業場内最低賃金 助成率
1,050円未満 4/5
1,050円以上 3/4

助成額は「設備投資等の費用×助成率」と「上限額」の安い方です。

  • 例1:30人未満の事業場、事業場内最低賃金1,040円、70円コースで2人を引き上げ、設備投資150万円 → 150万円×4/5=120万円。上限100万円の方が安いので 100万円。
  • 例2:30人以上の事業場、事業場内最低賃金1,130円、50円コースで1人を引き上げ、設備投資60万円 → 60万円×3/4=45万円。上限30万円の方が安いので 30万円。

上限に届くかどうかは、引き上げる人数の区分で大きく変わります。例1で4人を引き上げると上限は130万円になり、助成額は120万円です。

特例事業者

次のどちらかに当てはまると特例事業者になり、上限額の区分「10人以上」が使えます。

  • 賃金要件:事業場内最低賃金が1,050円未満の事業場の申請。
  • 物価高騰等要件:申請前直近6か月平均の利益率(売上高総利益率または売上高営業利益率)が、前年同期と比べて3%ポイント以上低下。こちらに当てはまる場合は、パソコン等の新規導入が対象になる場合があります(助成対象経費の拡大)。

令和7年度からの主な変化

項目 令和7年度 令和8年度
コース 30円・45円・60円・90円 50円・70円・90円
引き上げる労働者数の区分 1人・2〜3人・4〜6人・7人以上・10人以上 1人・2〜3人・4〜5人・6〜7人・8人以上・10人以上
助成率が高くなる境目 事業場内最低賃金1,000円 1,050円
引き上げる対象の労働者 — 雇用保険被保険者
自動車(特殊用途自動車を除く) 助成対象経費の特例 助成対象外

令和8年度の地域別最低賃金は全国加重平均で1,121円から1,177円へ56円上がります(答申された改定額)。

都道府県ごとの申請期限(令和8年度)

地域別最低賃金の発効日は、令和8年10月1日から12月2日まで都道府県ごとに違います。申請期限は、発効日の前日と11月30日の早い方です(当サイトが厚生労働省の一覧から計算)。期限が土日にあたる場合の受付の扱いは、管轄の都道府県労働局で確認してください。

都道府県 発効日 申請期限(当サイト計算)
北海道 10月1日 9月30日(水)
青森県 10月29日 10月28日(水)
岩手県 12月1日 11月30日(月)
宮城県 10月1日 9月30日(水)
秋田県 10月14日 10月13日(火)
山形県 10月30日 10月29日(木)
福島県 10月16日 10月15日(木)
茨城県 10月18日 10月17日(土)
栃木県 10月1日 9月30日(水)
群馬県 10月3日 10月2日(金)
埼玉県 10月1日 9月30日(水)
千葉県 10月1日 9月30日(水)
東京都 10月1日 9月30日(水)
神奈川県 10月1日 9月30日(水)
新潟県 10月1日 9月30日(水)
富山県 10月1日 9月30日(水)
石川県 10月3日 10月2日(金)
福井県 10月4日 10月3日(土)
山梨県 11月1日 10月31日(土)
長野県 10月2日 10月1日(木)
岐阜県 10月1日 9月30日(水)
静岡県 10月15日 10月14日(水)
愛知県 10月1日 9月30日(水)
三重県 10月1日 9月30日(水)
滋賀県 10月3日 10月2日(金)
京都府 11月16日 11月15日(日)
大阪府 10月1日 9月30日(水)
兵庫県 10月1日 9月30日(水)
奈良県 10月4日 10月3日(土)
和歌山県 10月3日 10月2日(金)
鳥取県 10月3日 10月2日(金)
島根県 10月10日 10月9日(金)
岡山県 10月2日 10月1日(木)
広島県 10月11日 10月10日(土)
山口県 10月8日 10月7日(水)
徳島県 11月1日 10月31日(土)
香川県 10月1日 9月30日(水)
愛媛県 11月1日 10月31日(土)
高知県 10月29日 10月28日(水)
福岡県 10月4日 10月3日(土)
佐賀県 11月15日 11月14日(土)
長崎県 11月2日 11月1日(日)
熊本県 12月1日 11月30日(月)
大分県 11月1日 10月31日(土)
宮崎県 10月24日 10月23日(金)
鹿児島県 10月25日 10月24日(土)
沖縄県 12月2日 11月30日(月)

申請は事業所ごとで、同じ事業所の申請は年度内1回までです。提出先は管轄の都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)。Jグランツによる電子申請もできます(GビズIDプライムが必要)。予算の範囲内で交付するため、申請期間内に募集を終える場合があります。

期限の後のこと

設備の納品・支払いと賃金の引上げは、交付決定の年度の1月31日までに終える必要があります(やむを得ない理由があれば3月31日まで)。

関連

出典

よくある質問

申請期限はいつですか?

令和8年度は、令和8年9月1日から「申請事業場の都道府県において適用される地域別最低賃金の発効日の前日又は同年11月30日のいずれか早い日」までです。厚生労働省は、都道府県によっては9月末が申請期限になると注意しています。

もう買った設備は対象になりますか?

リーフレットは、交付決定前に助成対象設備の導入を行った場合は助成の対象にならないとしています。事業場内最低賃金の引上げや設備投資等は、これから実施するものが対象です。

従業員がいない場合は?

労働者の事業場内最低賃金を引き上げるための制度なので、労働者がいない場合は対象になりません。

この記事の更新

  • 2026年9月30日初版。申請期限は令和8年度の地域別最低賃金の発効日から当サイトが計算