申請の基礎
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)とは:5つの枠・補助率・締切と交付決定の割合
IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金2026」になりました。IT導入支援事業者と共同で申請するしくみ、通常枠・インボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数者連携枠の補助率と補助額、賃上げの要件、次の締切(2026年10月30日)と、1〜3次の申請数・交付決定数を整理します。
中小企業・小規模事業者のITツールの導入を支えてきたIT導入補助金は、2026年度からデジタル化・AI導入補助金2026(事業名:中小企業デジタル化・AI導入支援事業)になりました。事務局はTOPPAN株式会社で、中小企業基盤整備機構と中小企業庁の監督のもとで運営されています。
しくみ:IT導入支援事業者と共同で申請する
申請の流れ
- 1GビズIDプライム取得・SECURITY ACTION宣言
- 2IT導入支援事業者とITツールを選ぶ
- 3共同で交付申請
- 4交付決定
- 5契約・導入・支払い
- 6事業実績報告
- 7補助金の交付
登録されたITツールだけが対象です。
- 補助の対象は、事前に事務局の審査を受けて登録されたITツール(ソフトウェア・サービス等)です。
- 申請者はGビズIDプライムを取得し、SECURITY ACTION(一つ星または二つ星)を宣言している必要があります(GビズIDとJグランツ)。
5つの枠
| 枠 | 補助率 | 補助額 | 対象の中心 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 1/2以内(条件により2/3以内) | 1プロセス以上:5万円以上150万円未満/4プロセス以上:150万円以上450万円以下 | 業務プロセスを1種類以上含むソフトウェア(クラウド利用料は最大2年分) |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | ソフト:補助額50万円以下の部分は中小3/4以内・小規模4/5以内、50万円超の部分は2/3以内/PC等1/2以内/レジ等1/2以内 | ソフト:〜350万円/PC等:10万円以下/レジ等:20万円以下 | 会計・受発注・決済の機能を持つソフトと、あわせて使うハード |
| インボイス枠(電子取引類型) | 中小・小規模2/3以内、その他の事業者1/2以内 | 下限なし〜350万円以下 | 受発注のための電子取引のツール |
| セキュリティ対策推進枠 | 小規模2/3以内、中小1/2以内 | 5万円〜150万円 | サイバーセキュリティお助け隊サービスリストのサービス |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | (枠のページで確認) | 連携全体で上限3,000万円 | 商業集積地などで複数の事業者が連携して導入 |
通常枠で補助率が2/3になるのは、令和6年10月〜令和7年9月の間に3か月以上、その年度の地域別最低賃金未満で雇う従業員が全従業員の30%以上であることを示せる場合です。
賃上げの要件
通常枠の公募要領では、150万円以上を申請する場合に、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3%以上と、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上にする計画が求められます。IT導入補助金2022〜2025で交付を受けたことがある事業者は、給与の水準が3.5%になり、150万円未満の申請にも要件がかかります。
達成できなかった場合は、最低賃金の未達は年度に応じた割合での返還(例:2年度目で未達なら返還率2/3)、給与の未達は全部の返還を求める場合がある、とされています。付加価値額が増えず赤字の場合や天災などの例外があります。医療・介護・福祉の事業者や学校などは、この要件の対象外です。
次の締切
| 枠 | 締切 | 交付決定(予定) |
|---|---|---|
| 通常枠・インボイス枠(両類型)・セキュリティ対策推進枠:6次 | 2026年10月30日(金)17:00 | 2026年12月10日(木) |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠:3次 | 2026年10月30日(金)17:00 | 2026年12月10日(木) |
事業の実施と実績報告の期限は2027年5月31日(月)17:00(予定)です。事業スケジュールのページには7次締切分の欄もあります。公表されるのは確定した回だけです。
申請数と交付決定数(1〜3次)
2026年9月2日時点の公表値から、申請に対する交付決定の割合を当サイトが計算しました。
| 締切回 | 通常枠 申請→交付決定 | 割合 | インボイス対応類型 申請→交付決定 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1次 | 2,028 → 891 | 43.9% | 4,324 → 2,027 | 46.9% |
| 2次 | 1,879 → 819 | 43.6% | 3,790 → 2,096 | 55.3% |
| 3次 | 1,913 → 807 | 42.2% | 3,982 → 1,781 | 44.7% |
セキュリティ対策推進枠は1次88→64、2次28→20、3次18→13。通常枠は申請の4割強が交付決定に至っています。「登録されたツールを選んで申請すれば通る」補助金ではありません。
関連
出典
- デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト(確認日 2026-09-30)
- デジタル化・AI導入補助金2026について(確認日 2026-09-30)
- 通常枠(確認日 2026-09-30)
- インボイス枠(インボイス対応類型)(確認日 2026-09-30)
- インボイス枠(電子取引類型)(確認日 2026-09-30)
- セキュリティ対策推進枠(確認日 2026-09-30)
- 複数者連携デジタル化・AI導入枠(確認日 2026-09-30)
- 事業スケジュール(確認日 2026-09-30)
- 交付決定事業者一覧(申請数・交付決定数)(確認日 2026-09-30)
- デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)(確認日 2026-09-30)
よくある質問
IT導入補助金は終わったのですか?
公式サイトは「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と表記しています。事業名は「中小企業デジタル化・AI導入支援事業」です。
自分でソフトを選んで申請できますか?
IT導入支援事業者と中小企業・小規模事業者等が共同事業体となって申請します。補助の対象は、事前に事務局の審査を受けて補助金HPに登録されたITツールです。
パソコンだけ買いたいのですが対象になりますか?
インボイス枠(インボイス対応類型)ではPC・タブレット等やレジ・券売機等も対象ですが、ハードウェアのみでの申請は認められていません。
この記事の更新
- 2026年9月30日初版。交付決定数は2026年9月2日時点の公表値