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いわき市の診療所開設・承継支援補助金:開業・承継の費用の3分の2を上限2,000万円(産婦人科・小児科は3,000万円)、開院から1年以内に申請

福島県いわき市で診療所を新規に開業、または承継した医師・法人に、土地・建物・医療機器・システム・什器備品・手続きの費用の3分の2以内を補助する制度です。上限は2,000万円、分娩施設を有する産婦人科・産科または小児科は3,000万円。令和7年度の要綱改正で、親族への承継や賃借料(開院から60か月分まで)も対象になり、申請は開院日から1年以内になりました。

更新公式ページの確認日 2026年10月1日補助金ちず 編集部

福島県いわき市診療所の開業・承継費用の3分の2補助金ちず
写真: Jakub Żerdzicki(Unsplash)

いわき市の診療所開設・承継支援補助金は、市内で診療所を新規に開業、または承継した医師・法人に、開業・承継にかかる費用の3分の2以内を補助する制度です。上限は2,000万円、分娩施設を有する産婦人科・産科または小児科を標榜する診療所は3,000万円です。対象経費には土地・建物・医療機器のほか、システム、什器・備品、各種手続きの費用、賃借料(開院から60か月分まで)も含まれます。

申請は開院日から1年を経過する日までで、年度ごとの募集期間はありません。一番気をつけたいのは、補助を受けたあとの10年間の要件です。週4日かつ25時間以上の診療、いわき市医師会への加入、休日夜間急病診療所と在宅当番医制事業への協力などを続けられないと、補助金の返還を求められることがあります。

30秒でわかる要点

誰が
いわき市内で診療所を新規に開業、または承継した医師(開設者。開設者が法人のときは診療所の管理者も対象)
何に
診療所の開業・承継にかかる土地・建物・医療機器・システム・什器備品・手続きの費用(賃借料などは開院から60か月分まで)
いくら
2,000万円(分娩施設を有する産婦人科若しくは産科又は小児科を標榜する診療所は3,000万円)
いつまで
受付中・随時
選ばれ方
予算の範囲内で交付(申請書類を市が審査)「市内で新規に診療所を開業し、又は医業を承継した者に対して、市長が予算の範囲内で交付する補助金」
申請方法
市の保健福祉部 医療対策課へ交付申請(Jグランツでの申請受付はない)。市は活用を検討する場合は早めの相談を求めている

対象と金額

項目 要綱の定め
対象者 市内で診療所を開設した者(開設者)、または(開設者が法人のとき)診療所の管理者
開業 開設届を出し、保険医療機関の指定を受けて保険診療を始めること
承継 引退等を事由として保険診療を親族又は第三者に引き継ぎ、その人が保険診療を始めること(同一法人内の管理者の変更は除く)
補助率 補助対象経費の3分の2以内(1,000円未満切り捨て)
上限 2,000万円。分娩施設を有する産婦人科若しくは産科又は小児科を標榜する診療所は3,000万円
賃借料・利用料 開設する日の属する月の翌月(開設日が月の初日ならその月)から60月分まで

3分の2の補助で上限に届くのは、対象経費が3,000万円以上(上限2,000万円の診療科)、4,500万円以上(上限3,000万円の診療科)のときです。それより少ない経費では、経費の3分の2(1,000円未満切り捨て)が補助額の上限になります。

新規開業の場合は、開院日の直近3か月の主たる勤務先が市内の医療機関でないことが要件です。承継の場合、この要件はありません。要綱には、要件について「市長が特に認める場合は、この限りでない」というただし書きもあります。

いくらになるか

補助額 = 補助対象経費 × 2/3(1,000円未満切り捨て)。上限は2,000万円、分娩施設を有する産婦人科・産科又は小児科を標榜する診療所は3,000万円

募集要項などの記載: 「補助対象経費の3分の2以内 2,000万円(分娩施設を有する産婦人科若しくは産科又は小児科を標榜する診療所にあっては、3,000万円)」
例計算補助額
内科診療所を新規開業、対象経費 1,000万円1,000万円 × 2/3 = 6,666,666円 → 1,000円未満切り捨て6,666,000円
内科診療所を承継、対象経費 4,500万円4,500万円 × 2/3 = 3,000万円 → 上限2,000万円
分娩施設を有する産婦人科を新規開業、対象経費 6,000万円6,000万円 × 2/3 = 4,000万円 → 上限3,000万円

計算例は、公式の算式に当てはめたものです。実際の額は審査・確定検査で決まります。

手続きの流れ

開業・承継から補助金まで

  1. 1市の医療対策課に相談
  2. 2開設届・保険医療機関の手続きをして保険診療を開始(開院日)
  3. 3開院日から1年以内に交付申請
  4. 4審査・交付決定と交付
  5. 5賃借料などがあれば毎年度の実績報告
  6. 610年間の要件を継続

賃借料・利用料がない場合、実績報告は省略されます。

いつ何をするか

  1. 1

    市の医療対策課に相談する

    市は、補助金の活用を検討する場合は早めの相談・問い合わせを求めている

  2. 2

    診療所の開設届(いわき市保健所)・保険医療機関の指定申請または変更届(東北厚生局)を出し、保険診療を始める(開院日)

    開院日は、保険診療を開始した日、または保険医療機関届出事項変更(異動)届の変更年月日

  3. 3

    交付申請(契約書・領収書など支払いを証する書類を添付)開院日から1年を経過する日まで

    令和6年度までの要綱は「補助事業着手前10日」までの申請だった。現行の要綱は着手届・完了届を省略し、開院日を起点に申請期日を定めている。申請書には契約書・領収書など支払いを証する書類の写しを付ける

  4. 4

    市の審査・交付決定、補助金の交付

  5. 5

    実績報告(賃借料・システム等の利用料がある場合)各会計年度の3月31日まで

    賃借料・利用料は開院の翌月から60月分が限度。これらの費用がない場合、実績報告は省略される

  6. 6

    開業・承継後10年間、診療日数・医師会への加入・休日夜間急病診療所などへの協力を続ける

    10年以内に要件を満たさなくなったときは、やむを得ない事情がある場合を除き、補助金の全部又は一部の返還を求めることがある

令和6年度までとの違い:令和6年度までの要綱では、申請期日は「補助事業着手前10日」で、工事や購入の前に申請する仕組みでした。令和7年4月1日の全部改正で、申請期日は「開院日から1年を経過する日」になり、着手届・完了届は省略されています。申請書には、契約書・領収書など支払いを証する書類の写しを付けます。

ほかの制度と重ねられるか

同じ経費への二重の補助はできません。要綱は、補助対象経費について国・地方公共団体その他公的な機関から補助金等を受けている(交付決定を受けている)ことを対象外の条件にしています。福島県の重点医師偏在対策支援区域承継・開業支援事業(令和6年12月17日以降に県内で承継・開業した医科診療所の運営費を補助。福島県全域が支援区域。令和7年度の募集は終了し、2026年10月1日時点で令和8年度の案内はありません)も、県の要綱で「この補助金と補助対象が重複する他の補助金等の交付を受けてはならないこと」としています。両方の名前を挙げて併用の可否を書いた資料は見つかっていません。

国の事業承継・M&A補助金は、16次公募の公募要領で医療法人を対象外としています。国の補助金と、ほかの県(千葉県・栃木県)の承継・開業支援事業の例は「診療所の開設・承継に使える補助金」にまとめています。

申請前の確認リスト

募集要項などの要件・注意書きを、確認しやすい形に並べたものです。すべて当てはまっても、対象になるとは限りません。

  • 診療所が市内にあり、公衆のために医業を行う場所である要綱 第2条第1号
  • 新規開業なら、開院日の直近3か月の主たる勤務先が市内の医療機関ではない要綱 第3条第1号(承継の場合は問わない)
  • 承継なら、前の開設者の引退等で保険診療を引き継いだ(同一法人内の管理者の変更ではない)要綱 第2条第3号
  • いわき市医師会に加入する(入会を確認できる書類を出せる)要綱 第3条第2号・第6条第3号
  • 休日夜間急病診療所の診療と在宅当番医制事業に協力できる要綱 第3条第3号・第4号
  • 1週間あたり4日かつ25時間以上の診療を10年以上続ける見込みがある要綱 第3条第5号
  • 同じ経費について、国・県など公的な機関の補助金等を受けていない(交付決定も受けていない)要綱 第3条第7号
  • 開院日から1年を経過する日までに申請できる要綱 第5条
  • 賃借料・利用料は開院の翌月(開設日が月の初日ならその月)から60月分までで計上している要綱 別表
  • 取得した財産を、耐用年数か10年の短いほうの期間内に処分する予定がない要綱 第10条(財産の処分の制限期間)

主な書類と取り寄せ先

書類取り寄せ先注意
診療所の開設届の写し(承継の場合は開設許可(届出)事項の変更届の写しでも可)いわき市保健所に出した書類の控え
保険医療機関指定申請書の写し(承継の場合は保険医療機関届出事項変更(異動)届の写しでも可)東北厚生局に出した書類の控え
医師会の入会を確認できる書類の写しいわき市医師会
直近3か月の勤務先の要件を満たすことを証明する書類の写し新規開業の場合(具体的な書類名は要綱に記載なし)
土地・建物の契約書・領収書(支払いを証する書類)の写しと登記事項証明書登記事項証明書は法務局土地・建物を取得した場合
工事請負契約書・領収書の写し、工事内訳書、竣工までの写真(改修は改修前の写真も)施工業者・手元の書類建物を新設・改修・拡張した場合
機器・システム・什器備品の契約書または納品書、検収を証する書面、領収書の写しと納品完了の写真納入業者・手元の書類購入した場合
賃貸借契約書等と領収書の写し手元の書類土地・建物・機器を賃借、システム等を利用する場合

10年以内に要件を満たさなくなった場合の返還額は「別に定める」とされています。取得した土地・建物・機器には、耐用年数か10年の短いほうの期間の処分制限があります。承継の相手を探す場合、市のページは福島県医療承継バンク マッチングナビを紹介しています。

これまでの推移と変更点

過去の公式ページ・要領・予算資料から整理しました。

年度受付期間補助額など主な変化と出典
平成31年度(令和元年度)〜令和2年度補助事業着手前10日までに申請対象経費の2/3以内、上限2,000万円(分娩施設を有する産婦人科・産科又は小児科は3,000万円)「診療所開設支援補助金」として開始(要綱は平成31年4月1日実施)。対象経費は診療用の土地の取得、建物の新設・取得・改修・拡張、機器の購入。既存の診療所を引き継ぐ場合は、引き継ぐ人が引き継がせる人の2親等以内の親族でないこと
いわき市 診療所開設支援事業(2019年9月の版・ウェブ・アーカイブ)(確認日 2026年10月1日)
令和3〜6年度補助事業着手前に申請変更なし2021年3月・2024年4月更新の版でも、額・要件・親族除外は同じ。2024年の版と事業概要には「補助事業着手前に申請が必要」「予算には限りがあります」と明記
いわき市 診療所開設支援事業について(2024年5月の版・ウェブ・アーカイブ)(確認日 2026年10月1日)
令和7年度〜開院日から1年を経過する日までに申請(Jグランツの掲載期間は2025年4月1日〜2030年3月31日)補助率・上限は変更なし要綱を全部改正し「診療所開設・承継支援補助金」に。親族への承継も対象に加わり、承継では直近3か月の勤務先の要件を問わない。対象経費に土地・建物・機器の賃借、システム等の利用料(60月分まで)、什器・備品、各種手続きの費用が加わる。申請が着手前から開院後に変わり、週4日かつ25時間以上の診療の継続が要件に
いわき市診療所開設・承継支援補助金交付要綱(令和7年4月1日)(確認日 2026年10月1日)

資料によって記載が違う点

  • 補助の上限額
    • 2,000万円(分娩施設を有する産婦人科若しくは産科又は小児科を標榜する診療所は3,000万円)(市の交付要綱 別表・市のページ)
    • 補助上限 3,000万円(Jグランツの掲載(subsidy_max_limit))

    Jグランツの3,000万円は分娩施設を有する産婦人科・産科又は小児科の額。それ以外の診療科は2,000万円(Jグランツの補助率欄にも両方の記載あり)

  • 受付期間
    • 期間の定めなし。開院日から1年を経過する日までに申請(市の交付要綱 第5条)
    • 2025年4月1日〜2030年3月31日(日本時間)(Jグランツの掲載)

    rounds は要綱に従い随時受付とし、Jグランツの期間は note に記載した。2030年以降の扱いは市の資料に記載なし

これまでの推移から分かること

  • 補助率(3分の2以内)と上限(2,000万円・3,000万円)は、平成31年度の開始から令和7年度の改正後まで変わっていません。
  • 令和7年4月1日の全部改正で、名前が「診療所開設支援補助金」から「診療所開設・承継支援補助金」に変わり、親族への承継、賃借料・システム利用料・什器備品・手続きの費用が対象に加わりました。
  • 申請の時期は「着手前」から「開院日から1年以内」に変わりました。令和6年度の版にあった「予算には限りがあります」という注記は、現行のページにはありません。現行の要綱も「予算の範囲内で交付」としています。

問い合わせ先

いわき市 保健福祉部 医療対策課(電話 0246-27-8572、ファクス 0246-27-8573、メール iryotaisaku@city.iwaki.lg.jp)。

いわき市 診療所開設・承継支援補助金 の基本データ更新日 2026年10月1日

実施機関福島県いわき市
対象事業者
概要いわき市内で診療所を新規に開業、または承継した医師・法人に、土地・建物・医療機器・システム・什器備品・手続きの費用(賃借料などは開院から60か月分まで)の3分の2以内を補助する。上限は2,000万円(分娩施設を有する産婦人科・産科または小児科を標榜する診療所は3,000万円)。開院日から1年以内に申請し、10年以上の診療継続などが要件。
補助率補助対象経費の3分の2以内(1,000円未満切り捨て)
上限額2,000万円(分娩施設を有する産婦人科若しくは産科又は小児科を標榜する診療所は3,000万円)
対象経費
  • 診療の用に供する土地の取得又は賃借に要する経費
  • 診療の用に供する建物の新設、取得、賃借、改修又は拡張に要する経費
  • 診療の用に供する機器・システム等の購入、賃借又は利用料に要する経費
  • 診療の用に供する什器・備品の購入に要する経費
  • 診療所の開設・承継に係る各種手続きに要する経費
  • 前各号のほか、市長が認める経費
  • 土地・建物・機器の賃借、システム等の利用料は、開設する日の属する月の翌月(開設日が月の初日ならその月)から60月分が限度
主な要件(募集要項から)
  • 市内で診療所を開設した者(開設者)、または診療所の管理者(開設者が法人の場合に限る)
  • 開院日の直近3か月、主たる勤務先として市内の医療機関に勤務していない医師であること(承継の場合は問わない)
  • いわき市医師会に加入し、在宅医療を含む地域医療に積極的に貢献すること
  • いわき市休日夜間急病診療所の診療と、市が医師会に委託する在宅当番医制事業に協力すること
  • 開業又は承継後、市内で1週間あたり4日かつ25時間以上の診療を10年以上継続して行う見込みであること
  • 市が行う医療、保健及び福祉に関する事業に協力すること
  • 同じ補助対象経費について、国・地方公共団体その他公的な機関の補助金等を受けていないこと
  • 承継は、引退等を事由として保険診療を親族又は第三者に引き継ぎ、その者が保険診療を開始すること(同一法人内の管理者の変更は除く)
  • 診療所は公衆のために医業を行う場所に限る(医療法第1条の5第2項)
募集期間
回受付開始締切備考
令和7年度〜(随時)2025-04-01随時(予算がなくなり次第終了)要綱(令和7年4月1日実施)に受付期間の定めはなく、開院日から1年を経過する日までに申請する。予算の範囲内で交付。Jグランツの掲載期間は2025年4月1日〜2030年3月31日(日本時間)だが、Jグランツでの申請受付は「無」
申請方法市の保健福祉部 医療対策課へ交付申請(Jグランツでの申請受付はない)。市は活用を検討する場合は早めの相談を求めている
他の制度との併用同じ補助対象経費について、国・地方公共団体その他公的な機関の補助金等を受けている(交付決定を受けている)場合は対象外(要綱 第3条第7号)
問い合わせ先いわき市 保健福祉部 医療対策課(0246-27-8572、iryotaisaku@city.iwaki.lg.jp)
公式ページhttps://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1552290539747/index.html

出典:

出典

よくある質問

親から診療所を継ぐ場合も対象になりますか?

令和7年4月1日の要綱では、承継を「引退等を事由として保険診療を親族又は第三者に引き継ぎ、当該親族又は当該第三者が保険診療を開始すること」と定めており、親族への承継も含まれます。令和6年度までは2親等以内の親族への承継は対象外でした。同一法人内での管理者の変更は承継に含まれません。

開業してから申請しても間に合いますか?

現行の要綱では、申請書の提出期日は開院日から1年を経過する日です。市は、補助金の活用を検討する場合は早めに相談するよう案内しています。

補助を受けたあとに守ることはありますか?

開業又は承継後10年以内に、医師会への加入・休日夜間急病診療所や在宅当番医制事業への協力・週4日かつ25時間以上の診療などの要件を満たさなくなったときは、やむを得ない事情がある場合を除き、補助金の全部又は一部の返還を求めることがあるとされています。

受付状況は公式の募集期間から毎日計算しています。予算に達した場合など、期間中でも受付が終わることがあります。申請の前に、必ず実施機関の募集要項と窓口で最新の条件を確認してください。当サイトは申請の代行や採択の可否の判断は行っていません。編集方針

この記事の更新

  • 2026年10月1日初版。いわき市のページ(2025年4月1日更新)・交付要綱(令和7年4月1日)・Jグランツの掲載で確認

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