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徳島県の農業の事業承継補助金(令和8年度):機械整備は最大100万円、県農業会議への相談が最初の条件

徳島県が、農地を含む農業の事業を譲り渡す人と譲り受ける人に、資産鑑定(定額・上限50万円)、契約手続(1/2以内・上限30万円)、機械等の整備(3/10以内・上限100万円)の費用を補助する制度です。3種類とも、徳島県農業会議の相談窓口に相談し、支援対象とされることが前提です。

更新公式ページの確認日 2026年10月5日補助金ちず 編集部

徳島県農地と機械の承継に機械整備は最大100万円補助金ちず
写真: Gaku Suyama(Unsplash)

徳島県の事業承継加速化事業は、農地を含む農業の事業を譲り渡す人と譲り受ける人に、承継にかかる専門家への報酬や機械の費用を補助する県の制度です。正式には、とくしま農山漁村未来投資事業のうち地域計画実現事業の1メニューで、県は「政策実現型」とも「政策実践型」とも書いています。補助は3種類で、上限は助成対象者1人当たり、資産鑑定が50万円、契約手続が30万円、機械等の整備が100万円です。

3種類とも、徳島県農業会議の相談窓口に相談し、農業会議の支援対象とされていることが前提です。県が日付で区切った募集期間を示した資料は見当たらず、令和8年度のパンフレットの事業の流れには「事業申込み【通年受付】」とあります。交付は県の予算の範囲内です。

30秒でわかる要点

誰が
農地を含む農業の事業を譲り渡す人(資産鑑定)と、譲り受ける人(契約手続・機械等の整備)。いずれも徳島県農業会議の相談窓口に相談し、農業会議の支援対象とされていることが前提
何に
農地・機械等の資産鑑定、売買契約や登記の手続を専門家に頼む費用、承継した機械の修繕や不足する機械の購入にかかる費用
いくら
助成対象者1人当たり、資産鑑定50万円、契約手続30万円、機械等の整備100万円
いつまで
受付中・随時
選ばれ方
県が事業計画を審査して承認し、予算の範囲内で交付(この事業承継のメニューに点数による採択の記載は資料に見当たらない)「知事は、第3の3で提出のあった事業計画について、その取り組みが適当と認められる場合には、市町村事業計画を承認し、市町村長へ通知する。」
申請方法
事業実施主体が農業会議と事前調整のうえ、事業計画書などを事業の及ぶ範囲を所管する市町村長に申請。市町村長が県に提出し、県が承認。承認後に市町村へ交付申請。書類は農林事務所長あてに提出

3つのメニューと補助額

メニュー 誰が 何の費用 補助率 上限(1人当たり)
資産鑑定 農地を含む事業の譲渡を希望する人 農地や機械等の資産鑑定を不動産鑑定士等へ依頼した鑑定報酬等 定額(10/10) 50万円
契約手続 農地を含む事業を譲り受ける人 売買契約や不動産登記等の手続を司法書士・土地家屋調査士・行政書士等へ依頼した報酬費等 1/2以内 30万円
機械等の整備 農地を含む事業を譲り受けた人 承継した機械等の修繕、または事業を譲り受けた後の農業経営に不足する機械等の購入 3/10以内 100万円

同じ事業には、農業会議自身が使う「取組推進」(専門家による伴走支援、対象者のリスト作成、広報、マッチング支援の経費)もあります。農業会議が事業実施主体で、個人や法人が使うのは上の3つです。

数字の読み方を、県の定めから計算できる範囲で整理します。

  • 資産鑑定は定額なので、鑑定報酬等が50万円までは全額が対象です。
  • 契約手続は、事業費が60万円(60万円×1/2=30万円)で上限に達します。
  • 機械等の整備は、事業費が約334万円(100万円÷3/10)で上限に達します。補助率が3/10なので、上限に届くまでは事業費の7割が自己負担です。たとえば300万円の機械なら、補助は90万円、自己負担は210万円です。
  • 譲り受ける側が使う2つの上限を足すと、30万円と100万円で合計130万円です。同じ人が契約手続と機械等の整備の両方を使えるかを禁じる記載は、見つかった資料にはありません。
  • 令和8年度のパンフレットは、同じ事業の政策実践型のハード事業を「補助上限額1,000万円、補助率3/10以内等」と紹介しています。機械等の整備は補助率が同じ3/10で、上限は100万円です。

いくらになるか

メニューごとに補助率と上限額が決まる(助成対象者1人当たり)。資産鑑定は定額で上限50万円、契約手続は1/2以内で上限30万円、機械等の整備は3/10以内で上限100万円。算出した補助金額に千円未満が出たら切り捨てる

募集要項などの記載: 「第1の1で定める経費の補助率は定額とし、補助金の額は、助成対象者1人あたり50万円以内とする。…第1の2で定める経費の補助率は2分の1以内とし、補助金の額は、助成対象者1人当たり30万円以内とする。…第1の3で定める経費の補助率は10分の3以内とし、補助金の額は、助成対象者1人当たり100万円以内とする。」
例計算補助額
資産鑑定: 農地と農機具の鑑定報酬等が38万円かかった(譲渡を希望する人)定額(10/10)なので38万円 × 10/10 = 38万円。上限50万円以内38万円
資産鑑定: 鑑定報酬等が80万円かかった80万円は上限50万円を超えるため上限で止まる50万円
契約手続: 売買契約書と登記の報酬が48万円(譲り受ける人)48万円 × 1/2 = 24万円。上限30万円以内24万円
契約手続: 売買契約書と登記の報酬が70万円70万円 × 1/2 = 35万円。上限30万円を超えるため上限で止まる30万円
機械等の整備: 不足するトラクターを300万円で購入(譲り受けた人)300万円 × 3/10 = 90万円。上限100万円以内90万円
機械等の整備: 機械の購入に400万円かかった400万円 × 3/10 = 120万円。上限100万円を超えるため上限で止まる100万円
機械等の整備: 事業費が1,234,567円の機械(端数の例)1,234,567円 × 3/10 = 370,370.1円。千円未満を切り捨てる370,000円

計算例は、公式の算式に当てはめたものです。実際の額は審査・確定検査で決まります。

算出した補助金額に千円未満が出たときは切り捨てます(実施要領)。端数の例は上の表のとおりです。

申請から支払いまでの流れ

申請から支払いまで

  1. 1農業会議に相談
  2. 2市町村へ事業計画を申請
  3. 3県が計画を承認
  4. 4交付申請と交付決定
  5. 5着手と費用の支払い
  6. 6実績報告と補助金の確定

申請窓口は取り組む事業の対象地域の市町村。書類は農林事務所長あてに出す定め

申請は、事業者が農業会議と事前調整をしたうえで、市町村長に出す形です。市町村長が内容を確認して県に出し、県が承認します。農業会議の相談窓口への相談と、農業会議の支援対象とされることは、3メニュー共通の条件です。農業会議の事業報告では、2024年度の事業承継に関する相談実績は11件、研修会の参加者は47名でした。

補助金の支払いは、県の交付要綱では、市町村への支払が額の確定通知のあととされています(知事が必要と認めるときは概算払もあります)。読み取れる限り、鑑定報酬、司法書士等の報酬、機械の代金は、補助金が入る前にいったん自分で支払う形です。300万円の機械なら、90万円の補助が確定するまで300万円を先に払うことになります。市町村から事業者への支払時期は、資料に書かれていません。

県の事業ページには「市町村に対し年に複数回要望調査を実施した後に採択事業を決定」とあります。事業承継のメニューを定めた運用(別記3)には、要望調査も点数による採択も出てきません。このメニューに要望調査の回があるかは、資料から判断できませんでした。

いつ何をするか

  1. 1

    徳島県農業会議の相談窓口に相談し、農業会議の支援対象とされる

    3メニュー共通の前提。令和6年度のリーフレットは、裏面の相談シートをFAX・電話・メールで農業会議へ送る形だった

  2. 2

    農業会議と事前調整のうえ、事業計画書・相談カルテ・事業承継概要書・見積書などをそろえ、事業の及ぶ範囲を所管する市町村長に申請する

    令和8年度パンフレットの申請窓口は事業の対象地域の市町村。書類は農林事務所長あてに出す定め

  3. 3

    市町村長が内容を確認して知事へ提出し、県が事業計画を承認する。市町村長が事業者に承認を通知する

    県は予算の範囲内で交付する

  4. 4

    市町村へ交付申請書を出し、交付決定を受ける

    交付申請書は市町村が定める様式

  5. 5

    事業に着手する(鑑定・司法書士等への依頼、機械の契約)。機械等の整備は契約時点で事業着工届を市町村長に出し、着手の前に現地確認をする原則は交付決定のあと。やむを得ず交付決定前に着手するときは、理由を書いた交付決定前着手届を、市町村長が知事に出す

    事業費の決め方は、原則として一般競争入札か3者以上の指名競争入札。競争入札が難しい個人経営体などは見積合わせも可。運用 第6のこの段落はメニューを限っておらず、資産鑑定・契約手続に及ぶかは資料から判断できない

  6. 6

    費用をいったん自分で支払い、事業が終わったら実績報告書を市町村長に出す。機械等の整備は完了後にも現地確認をする交付要綱の期限は、完了の日から30日を経過した日と、完了の日が属する年度の3月31日のうち早い日

    この期限は補助事業者(市町村等)の県への報告に付いた期限。事業者が市町村に出す期限は資料に記載なし

  7. 7

    県が補助金の額を確定し、市町村を通じて補助金が支払われる

    県から市町村への支払は額の確定通知のあと。必要と認めるときは概算払もある。市町村から事業者への支払時期は資料に記載なし

  8. 8

    機械等の整備は、翌年度から3年間、毎年前年度の成果目標の達成状況を報告する事業実施年度の翌年度から3年間、毎年4月末まで

    提出先は資料で異なる(運用 第9の1は知事、実施要領 第10の1は市町村長等)。discrepancies参照

条件でつまずきやすい点

  • 機械は1件50万円以上が基本です。 機械は、自らの経営での生産・流通・加工・販売の改善に必要で、受益範囲と利用計画から見て適切なものに限られます。購入は整備内容ごとに事業費50万円以上が条件です。トラクター等の本体と一体で整備する50万円未満の付属装置と、承継した機械の修繕は例外です。耐用年数は原則5年以上です。整備を予定している機械等は、交付対象者の事業計画の達成に直結するものであることも条件です。
  • 汎用性の高いものは対象外です。 運搬用トラック、パソコン、倉庫、フォークリフト、ショベルローダー、バックホー、GPSガイダンスシステム等は、農業以外の用途に容易に使えるものとして例示されています。
  • 交付決定の前の着手は例外の扱いです。 やむを得ない理由で交付決定前に着手するときは、理由を具体的に書いた交付決定前着手届を、市町村長が知事に出します。機械等の整備は、契約した時点で事業着工届も出します。
  • ほかの補助と同じ費用は対象外です。 国や県の補助事業の対象になっている経費は、この補助の経費になりません。自己資金や他の助成で実施中、または既に終了している事業も対象外です。
  • 計画そのものの条件もあります。 運用の一般基準は、事業計画の規模が適切で実施が確実と見込まれること、関係法令を守り関係機関の指導に従うこと、現地の実効価格を反映した計画であることを挙げています。
  • 実施要領の除外規定は、事業承継に当てはまるか資料から分かりません。 実施要領は「既に事業着手又は事業完了しているもの」「事業費が50万円未満の取組」「過去に本事業の助成を受けて達成状況報告が期限内にできていない事業実施主体」を原則対象外としています。実施要領の第3の1は「以下のすべての要件」として、対象となる機械・施設等が、事業実施主体またはその構成員が既に有する施設等の代替(単純更新)として導入されるものでないことも挙げています。地域計画実現事業は運用を別紙で定める扱いで、別記3にはこれらの除外が書かれていません。当てはまるかどうかは、農業会議や市町村の窓口に確認する必要があります。
  • 資産鑑定の費用から除かれるもの。 農業会議の取組推進に使う謝金・旅費等は、鑑定報酬等に含めません。
  • 消費税の仕入控除税額があるとき。 交付申請の際に、その分を減額して申請する定めです。申請後に額が確定したときの報告と返還は、次の節に書きました。

ほかの制度と重ねられるか

  • 併用不可 国又は県の他の補助事業(同じ経費)

    「国又は県の補助事業の補助対象となっていない経費であること。」

  • 併用不可 自己資金や他の助成で実施中・終了済みの事業

    「交付対象者が自己資金若しくは他の助成により実施中又は既に終了している事業でないこと。」

  • 記載なし この事業の3メニュー(資産鑑定・契約手続・機械等の整備)どうし

    「農地や機械を「譲りたい方」、「譲り受けたい方」に対して、「事業承継」に必要な経費を、段階に応じて補助します。」

  • 記載なし 同じ地域計画実現事業の県版地域集積協力金交付事業・耕作放棄地フル活用事業

申請前の確認リスト

募集要項などの要件・注意書きを、確認しやすい形に並べたものです。すべて当てはまっても、対象になるとは限りません。

  • 農業会議が設置する相談窓口に相談し、農業会議の支援対象とされている運用 別記3第2/実施要領 別表(事業実施主体の要件)
  • 自分の立場に合うメニューを選んでいる(資産鑑定は譲渡を希望する人、契約手続・機械等の整備は譲り受ける人)運用 別記3第2
  • 費用が事業の実施に直接必要で、他の経費と明確に区分でき、証拠書類で金額が確認できる運用 別記3第4の1
  • 同じ費用が国や県の他の補助事業の対象になっていない運用 別記3第4の2
  • 機械を購入するなら、整備内容ごとに事業費50万円以上、耐用年数5年以上で、汎用性の高い機械ではない(承継した機械の修繕は50万円の条件の例外)運用 別記3第1の3
  • 整備を予定している機械等が、自分の事業計画の達成に直結するものである運用 別記3第1の3(3)エ
  • 交付決定の前に契約・着手していない(必要なら交付決定前着手届を出している)運用 第6・第7
  • 事業計画の規模が適切で、実施が確実と見込まれる。関係法令を守り、関係機関の指導に従う。現地の実効価格を反映した計画である運用 第1(一般基準)の1・2・4
  • 自己資金や他の助成で実施中、または終了済みの事業ではない運用 第1(一般基準)の3
  • 実施要領 第3の2が挙げる除外(事業着手・完了済み、事業費50万円未満、過去の達成状況報告の遅れ等)と、第3の1(3)の「既に有する施設等の代替(単純更新)として導入するものでないこと」が、この事業承継のメニューに当てはまるかを確かめている(運用 別記3には書かれていない。当てはまるか分からなければ窓口に確認)実施要領 第3の1(3)・第3の2/運用 第2
  • 事業費を、原則として一般競争入札か3者以上の指名競争入札で決める(難しければ見積合わせ)。この定めはメニューを限っておらず、資産鑑定・契約手続に及ぶかは資料から判断できないので窓口に確認している運用 第6の2段落
  • 消費税の仕入控除税額がある場合は、それを減額して申請する。申請後に額が確定したときは速やかに知事へ報告し、補助金の全部または一部の返還を命じられることがあるのを確かめている交付要綱 第3条第3項・第8条第4〜6項
  • 機械等の整備では、事業後3年間の達成状況報告(提出先は資料で異なる)と、処分制限期間内の財産処分の承認、増築等の届出の定めを確かめている運用 第9・第10/実施要領 第10・第11/交付要綱 第13条

主な書類と取り寄せ先

書類取り寄せ先注意
事業計画承認申請書(別紙様式第1-2号)市町村長あてに提出(申請窓口は市町村)様式の入手先は資料に記載なし
事業実施計画書(資産鑑定・契約手続は別紙様式第2-3号、機械等の整備は別紙様式第2-4号)農業会議と事前調整のうえ、市町村長へ様式の入手先は資料に記載なし
相談カルテ(別紙参考様式1)・事業承継概要書(別紙参考様式2)農業会議と事前調整のうえ、市町村長へ様式の入手先は資料に記載なし
関係書類(見積書、カタログ・仕様書、図面等)依頼先の専門家や販売店機械等の整備では、3者以上の入札・見積が原則
交付申請書市町村が定める様式消費税の仕入控除税額があるときは減額して申請
事業着工届(別紙様式第3号)市町村長へ(機械等の整備のみ)契約した時点で速やかに。交付決定前着手届を出した場合は不要
実績報告書(別紙様式第2-3号または第2-4号)市町村長へ帳簿と証拠書類は、完了した年度の翌年度から5年間保管
成果目標の達成状況報告(別紙様式第5-1号または第5-2号)提出先は資料で異なる(運用: 知事、実施要領: 市町村長等)。農業会議・市町村に確認翌年度から3年間、毎年4月末まで

事業が始まってからの決まり

運用(別記3)は、着工届・現地確認・成果報告を、機械等の整備(第1の3)に限って定めています。入札・見積合わせ、計画の変更、管理と処分の定めには、メニューを限る書き方がありません。

  1. 着工届と業者の選び方。 機械等の整備では、契約した時点で速やかに事業着工届を市町村長に出します(交付決定前着手届を出した場合は不要)。事業費の決め方は、運用 第6の2段落に、原則として一般競争入札か3者以上の指名競争入札、個人経営体などで競争入札が難しいときは見積合わせとあります。この段落は、着工届の段落と違い、機械等の整備に限る書き方になっていません。資産鑑定・契約手続に及ぶかは、資料から判断できません。
  2. 計画の変更。 事業計画を変えるときは、補助事業変更(中止・廃止)承認申請を出します。事業目的の変更と、完了予定年月日の変更(その年度内の変更を除く)は、軽微な変更にならない定めです。別表は、事業実施主体の変更、事業費の30%を超える増減、補助額の増減を重要な変更に挙げています。
  3. 現地確認と成果報告。 機械等の整備では、事業実施主体と市町村長が、事業の着手前と完了後に現地確認をします。事業実施年度の翌年度から3年間、毎年4月末までに、前年度の成果目標の達成状況を報告します。提出先は、運用 第9が知事、実施要領 第10が市町村長等と、資料で書き分けられています。災害等でやむを得ず事業が予定の期間内に終わらないときは、速やかに市町村長に報告します。
  4. 整備した施設等の管理と処分。 管理台帳を備え、事業実施年度と事業名を表示します。農林水産業関係の共済や保険には、積極的に加入するよう努める定めです。取得価格の単価が50万円以上の財産は、減価償却資産の耐用年数による処分制限期間のあいだ、処分する前に承認が要ります(交付要綱 第13条は知事の承認)。運用 第10の3は、処分制限期間内に当初の交付目的に即した利用が期待し得ないことが明らかになり、交付の目的に反して使用・譲渡・交換・貸付け・担保に供しようとするときは市町村長の承認を受け、市町村長はあらかじめ知事の承認を受けると定めます。ただし、導入の際に施設等を担保に供して自己資金の全部または一部について融資を受けるときは、交付申請書に経営改善資金計画書の写し等を付ければ、交付決定時に併せて承認できます。処分制限期間内に、生産能力や利用方法に影響する増築・模様替え等をするときは、あらかじめ市町村長に届け出ます(第10の5)。
  5. 帳簿の保管、収益納付、返還。 帳簿と証拠書類は、完了した年度の翌年度から5年間保管します。交付の条件には、補助事業で相当の収益が生じたとき、補助金の全部または一部を県に納付させることがある、という項目があります。消費税の仕入控除税額は、交付要綱 第8条が、申請後に額が確定したら速やかに知事に報告し、知事は補助金の全部または一部の返還を命ずることができると定めます。これらの条件は補助事業者(市町村等)に付いており、事業者にどう及ぶかは資料に書かれていません。交付要綱が引く徳島県補助金交付規則(決定の取消し・返還などの定め)は、本稿では確認できていません。

これまでの推移と変更点

過去の公式ページ・要領・予算資料から整理しました。

年度受付期間補助額など都道府県の予算主な変化と出典
令和6年度受付期間の記載なし資産鑑定 定額・上限50万円/契約手続1/2以内・上限30万円/機械等の整備3/10以内・上限100万円農業会議の2025年度事業計画に載る2024年度当初予算額1,600千円(農業会議が行う相談・マッチング等の支援活動の経費。個人向け補助金そのものの予算額ではない)事業名は農山漁村未来創造事業(農地集積・事業承継加速型)。農業会議の取組推進(相談窓口・マッチング支援等)も定額で補助対象。県ページは2024年4月30日付
徳島県農業会議 事業承継加速化事業リーフレット(令和6年度)(確認日 2026年10月5日)
令和7年度受付期間の記載なし令和6年度と同じ農業会議の2025年度事業計画1,600千円(農業会議の支援活動の経費。個人向け補助金そのものの予算額ではない)事業名がとくしま農山漁村未来投資事業(政策実現型のうち地域計画実現事業)に変わる。旧事業は令和6年度で新規採択を終了。県ページは2025年4月1日付
とくしま農山漁村未来投資事業 政策実現型(地域計画実現事業)パンフレット(令和7年度、ウェブ・アーカイブ、2026年2月27日)(確認日 2026年10月5日)
令和8年度「事業申込み【通年受付】」(パンフレット)。日付で区切った期間の記載なし令和7年度と同じ実施要領と交付要綱が改正される(実施要領は令和8年3月26日と4月1日、交付要綱は令和8年2月13日と4月1日の施行)。実施要領の別表は3メニューとも農業会議の相談窓口への相談と支援対象になることを要件に書く。県ページは2026年4月1日付
とくしま農山漁村未来投資事業(政策実現型のうち地域計画実現事業)について(徳島県、2026年4月1日)(確認日 2026年10月5日)

令和6年度の県ページが添付していたPDF(921508.pdf)は、ウェブ・アーカイブに保存が見つからず開けていない。令和6年度の額は農業会議のリーフレット(令和6年度と明記)と、令和6年度の実施要領(令和7年4月1日施行の附則までを含む版)の事業承継加速化事業の行で確認した。県の補助金便覧など、個人向け補助金そのものの予算額・決算額は確認できていない。budgetに書いた額は農業会議の事業計画の額で、補助金の交付実績ではない。

資料によって記載が違う点

  • 契約手続・機械等の整備の要件の書き方(令和8年度)
    • 農業会議が仲介する事業承継において、農地を含む事業を譲り受ける(譲り受けた)者(運用 別記3第2、パンフレット(令和8年度))
    • 事業実施主体が、農業会議が設置する相談窓口へ相談し、農業会議が実施する業務の支援対象とされていること(実施要領 別表(令和8年度))

    どちらも農業会議が関わることが前提で、窓口は農業会議。どの手順を踏めば要件を満たすかの細部は、農業会議に確認する必要がある

  • 事業の型の名称
    • 政策実現型(のうち地域計画実現事業)(県の公式ページ、パンフレット表紙)
    • 政策実践型(地域計画実現事業)(実施要領、運用、交付要綱)

    同じ事業を指すと読めるが、資料で表記が分かれている

  • 国・県の他の補助との重複を除く文言
    • 国又は補助事業の補助対象となっていない経費であること(実施要領 別表(令和8年度))
    • 国又は県の補助事業の補助対象となっていない経費であること(運用 別記3第4の2)

    別表は「県の」が抜けているように読めるが、断定しない。運用は「国又は県の」と書く

  • 受付の仕組み
    • 市町村に対し年に複数回要望調査を実施した後に採択事業を決定する(県の事業ページ(とくしま農山漁村未来投資事業))
    • 事業申込み【通年受付】、そのあと要望調査・計画申請と承認・交付申請と決定・事業着手(パンフレット(令和8年度))
    • 事業承継加速化事業の運用(別記3)には、要望調査も点数による採択も書かれていない。事業計画は「取り組みが適当と認められる場合」に承認(運用 第4・別記3)

    事業承継のメニューに要望調査の回があるかは資料から判断できない。農業会議に確認する必要がある

  • 資産鑑定の補助額
    • 知事が定める額(交付要綱 別表)
    • 定額(10/10)、助成対象者1人当たり50万円以内(実施要領 別表、運用 別記3第3、パンフレット)

    交付要綱は額を知事の定めに委ね、運用が50万円以内と定めている。食い違いではない

  • 成果目標の達成状況報告の提出先
    • 前年度の成果目標の達成状況報告(様式第7号)を市町村長等に提出しなければならない(実施要領 第10の1)
    • 前年度の成果目標の達成状況報告(別紙様式第5-1号または第5-2号)を知事に提出しなければならない(事業承継加速化事業のうち別記3の第1の3の事業)(運用 第9の1)

    様式番号も異なる。実施要領 第10の2は、市町村長が事業実績を5月末までに知事に提出すると定める。事業承継の機械等の整備でどちらに出すかは資料から決められないため、農業会議・市町村に確認する必要がある

  • 入札・見積合わせの定めの範囲
    • 着工届の段落は「事業承継加速化事業のうち別記3の第1の3の事業において」と機械等の整備に限っている(運用 第6の1段落)
    • 入札・見積合わせの段落には、メニューを限る語がない(運用 第6の2段落)

    食い違いではなく適用範囲が資料から読み取れない点。資産鑑定・契約手続に入札・見積合わせの定めが及ぶかは農業会議・市町村に確認する必要がある

これまでの推移から分かること

  • 3種類の補助率と上限額(50万円・30万円・100万円、定額・1/2以内・3/10以内)は、令和6年度のリーフレット、令和7年度のパンフレット、令和8年度の実施要領で同じです。
  • 令和6年度までは「農山漁村未来創造事業(農地集積・事業承継加速型)」でした。県の旧事業ページは、令和6年度で新規採択を終了し、令和7年度から「とくしま農山漁村未来投資事業」を実施していると書いています。
  • 令和8年度の実施要領は、3メニューとも農業会議の相談窓口に相談して支援対象とされていることを要件に書きます。令和7年4月1日施行の附則までを含む旧事業の実施要領は、契約手続と機械等の整備を「農業会議が仲介する事業承継において」の者と書いていました。令和8年度の運用(別記3)には、この「仲介する」の書き方が残っています。

県の補助金便覧など、個人向け補助金そのものの予算額・決算額は確認できていません。

徳島県 事業承継加速化事業(農地・機械の事業承継。とくしま農山漁村未来投資事業・令和8年度) の基本データ更新日 2026年10月5日

実施機関徳島県
対象事業者
概要農地を含む農業の事業を譲り渡す人と譲り受ける人に、農地・機械等の資産鑑定、売買契約や登記の手続、承継した機械の修繕や不足する機械の購入にかかる費用を補助する徳島県の制度。いずれも徳島県農業会議の相談窓口に相談し、農業会議の支援対象とされていることが条件になる。
補助率資産鑑定は定額(10/10)、事業承継の契約手続は1/2以内、機械等の整備は3/10以内。算出した補助金額の千円未満は切り捨て
上限額助成対象者1人当たり、資産鑑定50万円、契約手続30万円、機械等の整備100万円
対象経費
  • 農地や機械等の資産鑑定を不動産鑑定士等へ依頼した場合の鑑定報酬等(農業会議の取組推進に支出する謝金・旅費等は除く)
  • 農地を含む事業の売買契約や不動産登記等の手続を司法書士・土地家屋調査士・行政書士等へ依頼した場合の報酬費等
  • 承継した機械等の修繕費、または事業を譲り受けた後の農業経営に不足する機械等の購入費。購入は整備内容ごとに事業費50万円以上(トラクター等本体と一体で整備する50万円未満の付属装置、承継した機械の修繕は例外)、原則として耐用年数5年以上で、運搬用トラック・パソコン・倉庫・フォークリフト・ショベルローダー・バックホー・GPSガイダンスシステム等の汎用性の高いものは対象外。整備を予定している機械等は、交付対象者の事業計画の達成に直結するものであること
主な要件(募集要項から)
  • 資産鑑定: 農業会議が設置する相談窓口へ相談し、農業会議が実施する業務の支援対象とされた、農地を含む事業の譲渡を希望する者
  • 契約手続・機械等の整備: 農業会議が仲介する事業承継で、農地を含む事業を譲り受ける者(機械等の整備は譲り受けた者)。実施要領の別表では、3メニューとも「農業会議が設置する相談窓口へ相談し、農業会議が実施する業務の支援対象とされていること」を要件とする(資料間で書き方が異なる。discrepancies参照)
  • 機械等の整備: 整備を予定している機械等が、交付対象者の事業計画の達成に直結するものであること(運用 別記3第1の3(3)エ)
  • 事業の実施に直接必要な経費として明確に区分でき、証拠書類によって金額・内容等が確認できる経費であること
  • 国又は県の補助事業の補助対象となっていない経費であること
  • 交付対象者が自己資金若しくは他の助成により実施中又は既に終了している事業でないこと
  • 事業実施主体は農業者、農業者等の組織する団体等(実施要領の別表)
  • 実施要領 第3の1(3)は、対象となる機械・施設等が、事業実施主体またはその構成員が既に有する施設等の代替(単純更新)として導入されるものでないことを求める。運用 別記3にこの除外の記載はなく、事業承継のメニューに及ぶかは資料から判断できない(農業会議・市町村に確認)
募集期間
回受付開始締切備考
令和8年度随時随時(予算がなくなり次第終了)パンフレットの事業の流れに「事業申込み【通年受付】」とある。日付で区切った募集期間は資料に記載なし。予算の範囲内で交付される。事業承継のメニューに県の要望調査が当たるかは資料から判断できない
申請方法事業実施主体が農業会議と事前調整のうえ、事業計画書などを事業の及ぶ範囲を所管する市町村長に申請。市町村長が県に提出し、県が承認。承認後に市町村へ交付申請。書類は農林事務所長あてに提出
他の制度との併用国又は県の補助事業の補助対象となっていない経費に限る。同じ事業を自己資金や他の助成で実施中・終了済みの場合は対象外
問い合わせ先一般社団法人 徳島県農業会議(事業承継の相談窓口)徳島市北佐古一番町5番12号JA会館内、電話088-678-5611/制度全般: 徳島県 農林水産総合技術支援センター 経営推進課 人材育成担当、電話088-621-2422
公式ページhttps://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/sangyo/nogyo/7240188/

出典:

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よくある質問

徳島県農業会議に相談しなくても申請できますか?

実施要領の別表は、3メニューとも「農業会議が設置する相談窓口へ相談し、農業会議が実施する業務の支援対象とされていること」を要件に書いています。運用(別記3)も、資産鑑定は同じ書き方で、契約手続と機械等の整備は「農業会議が仲介する事業承継において」の者としています。

機械は何でも補助の対象になりますか?

なりません。購入は整備内容ごとに事業費50万円以上、原則として耐用年数5年以上が条件で、運搬用トラック・パソコン・倉庫・フォークリフト・ショベルローダー・バックホー・GPSガイダンスシステム等の汎用性の高いものは対象外です。承継した機械の修繕は、50万円の条件の例外です。

申請の締切はいつですか?

日付で区切った募集期間は、見つかった県の資料に書かれていません。令和8年度のパンフレットの事業の流れには「事業申込み【通年受付】」とあり、交付は県の予算の範囲内です。事業承継のメニューに要望調査の回があるかは、資料から判断できませんでした。

受付状況は公式の募集期間から毎日計算しています。予算に達した場合など、期間中でも受付が終わることがあります。申請の前に、必ず実施機関の募集要項と窓口で最新の条件を確認してください。当サイトは申請の代行や採択の可否の判断は行っていません。編集方針

この記事の更新

  • 2026年10月5日初版。県の事業ページ(2026年4月1日付)と実施要領・運用・交付要綱で確認

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