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申請の基礎

海外展開・輸出の補助金:海外出願の補助(都道府県ごとの受付、1企業300万円)と、新事業進出・ものづくりのグローバル枠、JETRO・中小機構の支援

海外展開・輸出に使える公的な支援を、段階ごとに並べます。外国での特許・商標などの出願費用の1/2を補助する中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業)は都道府県ごとに公募があり、1企業300万円・特許1件150万円が上限(鳥取県・徳島県など)。輸出に向けた国内の設備投資には新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のグローバル枠(補助率2/3、上限2,500万〜7,000万円)。相談・商談は中小機構とJETROのメニューがあります。

更新公式ページの確認日 2026年10月1日補助金ちず 編集部

海外展開の補助金出願・設備・商談段階で制度が違う補助金ちず
写真: maks_d(Unsplash)

海外展開・輸出の公的な支援は、どの段階の費用かで制度が分かれます。外国で特許や商標を取る出願の費用、輸出向けの製品を作るための国内の設備投資、相手先を探す調査・商談です。

海外展開の段階と、使える支援

  1. 1情報収集・相談(JETRO・中小機構)
  2. 2外国での権利取得(海外出願の補助)
  3. 3国内の輸出体制の強化(グローバル枠)
  4. 4商談・販路開拓(商談会・マッチング・市町村の補助)

出願の補助は、交付決定の後に外国出願するものが対象です。

段階ごとの制度

段階 制度 実施 補助率・上限
外国での権利取得 中小企業等海外展開支援事業費補助金(海外出願支援事業) 都道府県の産業振興機構など 1/2以内。1企業300万円、特許1件150万円、実用新案・意匠・商標は各60万円、抜け駆け対策商標30万円
外国出願の後の手続き INPIT外国出願補助金(中間手続補助) INPIT(事務局は一般社団法人発明推進協会) 1/2、上限50万円
輸出に向けた国内の設備投資 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 グローバル枠 中小企業基盤整備機構 2/3。上限2,500万〜7,000万円(賃上げ特例で3,000万〜9,000万円)、下限750万円
販路開拓(市の例) 飯塚市 海外展開支援事業費補助金 福岡県飯塚市 自社独自の活動は1/2以内など。上限10万円
相談・調査・商談 中小機構・JETROの支援メニュー 中小機構・JETRO 補助金ではなく支援サービス

海外出願の補助:都道府県ごとに公募

外国に特許・実用新案・意匠・商標を出願する費用の半分を補助する制度です。制度の名前は共通ですが、都道府県ごとの実施機関が公募しており、公募の回や期間が県ごとに違います。

鳥取県の募集(三次公募)の内容は次のとおりです。

  • 対象経費:外国特許庁への出願手数料、それに要する国内代理人・現地代理人の費用、翻訳費用。
  • 要件の例:応募時に既に日本国特許庁へ出願済みで、採択後にその出願を基礎に優先権を主張して外国出願を年度内に行う予定であること(商標は優先権のない外国出願も可)。先行技術調査等から外国での権利取得の可能性が明らかに否定されないこと。権利を活用した事業展開を計画しているか、抜け駆け商標への対策の意思があること。
  • 対象外:大企業が株式の2分の1以上を持つ中小企業者など、いわゆる「みなし大企業」。
  • 採択されると企業名・所在地などが公表され、事業完了後5年間の状況調査があります。

交付決定の前の出願は対象外です。徳島県の募集は「交付決定前に外国出願した案件及び交付決定前に発生した費用については、補助対象経費とはなりません」としています。

補助額の計算(当サイトの計算)

補助額は「対象経費×1/2」と「1件あたりの上限」の低い方で、1企業の合計は300万円までです。

出願 対象経費 1/2 1件の上限 補助額
特許 250万円 125万円 150万円 125万円
商標 150万円 75万円 60万円 60万円
合計 1企業300万円 185万円

Jグランツに載っていた都道府県の募集(2026年10月1日に取得)

都道府県 募集 公募期間(Jグランツの表示を日本時間に換算) Jグランツでの申請受付
鳥取県 三次公募 2026年9月24日〜10月30日17時(必着) 有(ただし書類の持参・郵送が必要)
香川県 第3次募集 2026年9月24日〜10月23日17時 有
福岡県 3次 2026年9月18日〜10月9日17時 有
鹿児島県 — 2026年5月25日〜11月13日17時 有
岩手県 3次公募 2026年9月8日〜11月13日16時 無
北海道 3次募集 2026年9月29日〜10月30日17時 無
秋田県 2次公募 2026年8月24日〜10月23日17時 無
青森県 2次公募 2026年9月7日〜10月5日17時 無
徳島県 — 2026年6月1日〜12月18日17時 無

どの県の上限も1企業300万円です。Jグランツで申請を受け付けない県は、実施機関(徳島県は公益財団法人とくしま産業振興機構など)の案内に沿って申請します。載っていない都道府県に制度が無いとは限りません。所在地の都道府県の産業振興機構などで確かめてください。受付状況は各機関のページで確認してください。

国内の設備投資:グローバル枠

輸出のために国内の製造拠点などを強くする設備投資には、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のグローバル枠があります。公募要領の要件は次の2つです。

  1. 自社の製品等を活用し、自発的に新たな海外販路を開拓するうえで必要となる国内製造等拠点の強化に取り組むこと。取引先主導の事業は自発的な取組とは言えず対象外。
  2. 製造等する製品等の市場が、自社にとって新たな海外市場(既存事業で対象としていなかった国・地域の市場)であること。
従業員数 補助上限額(かっこ内は賃上げ特例)
1〜20人 2,500万円(3,000万円)
21〜50人 4,000万円(5,000万円)
51〜100人 5,500万円(7,000万円)
101人以上 7,000万円(9,000万円)
  • 補助率は2/3(小規模企業・小規模事業者、再生事業者を含む)。同じ上限額の新事業進出枠は1/2(特例2/3)なので、補助率が違います。
  • 補助下限額は750万円。補助率2/3なら、対象経費が1,125万円以上の計画でないと下限に届きません(当サイトの計算)。
  • 対象経費に、新事業進出枠には無い海外旅費と通訳・翻訳費が入ります。
  • 実施期間は交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)。
  • 加点に「新規輸出1万者支援プログラム」と「日本の食輸出1万者支援プログラム」のポータルサイトでの登録(グローバル枠だけ)があります。

例:従業員15人の中小企業が対象経費3,000万円を計画した場合、3,000万円×2/3=2,000万円で、上限2,500万円を下回るので2,000万円(当サイトの計算)。制度全体は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とはを参照してください。

相談・調査・商談の支援

補助金ではありませんが、海外展開の最初の段階では公的機関の支援メニューがあります。

機関 主なメニュー(各機関のサイトの記載)
中小企業基盤整備機構 海外展開ハンズオン支援(専門家による支援)、海外展開セミナー・海外ビジネスナビ、海外CEO商談会、J-GoodTech(ジェグテック。国内外の企業を結ぶBtoBマッチングサイト)、海外展開テストマーケティング支援
JETRO(日本貿易振興機構) 貿易投資相談、海外ミニ調査サービス、海外事務所による現地事情ブリーフィング、展示会・商談会。世界約70カ所以上の海外ネットワークを活用

利用の条件や料金は、各機関のページで確かめてください。

市町村の補助(飯塚市の例)

市町村にも海外の販路開拓を小さく支える補助があります。福岡県飯塚市の海外展開支援事業費補助金は上限10万円で、自社独自の活動は1/2以内、公的支援機関を活用した活動は経費に応じて全額・定額2万円・2/3以内と分かれています(Jグランツでの申請受付は無)。

国内の展示会出展の補助は販路開拓・展示会出展の補助金で比べています。

出典

よくある質問

もう外国に出願した後でも補助を受けられますか?

徳島県の募集は、交付決定前に外国出願した案件と交付決定前に発生した費用は補助対象経費にならないとしています。鳥取県の募集も、日本国特許庁へ出願済みで、採択後にその出願を基礎に外国出願を年度内に行う予定であることを要件にしています。

Jグランツに載っていれば、Jグランツで申請できますか?

制度によります。鳥取県の海外出願支援事業は、Jグランツ上に入力しただけでは申請受付とならず、交付申請書と添付書類を公益財団法人鳥取県産業振興機構へ持参又は郵送するよう案内しています。徳島県の募集はJグランツでの申請受付が「無」です。

この記事の更新

  • 2026年10月1日初版。海外出願支援事業はJグランツの掲載(2026年10月1日取得)、グローバル枠は第1回公募要領で作成

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